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Citrixは何の会社か?

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 Citrixと言えば、かつてはMetaFrameというWindowsのターミナルサーバーのソリューションの会社というイメージが強かった。

 それがいまでは、XenSourceを買収したことで、すっかりサーバー仮想化のソリューション色が、だいぶ濃くなってきた。ところが、いつの間にやら、Citrixはサーバー仮想化のソリューションばかりか、さらに幅広いソリューションをもつ会社になっている。

 現状では、XenDesktop(デスクトップの仮想化)、XenApp(アプリケーションの仮想化)、XenServer(サーバーの仮想化)、そして、今日発表になったCitrix NetScaler(Webアプリケーションアクセス性能の最適化)という4つの製品群で4つのソリューションを提供する会社だという。

 NetScalerは、いわゆるネットワークで必要な機能のアプライアンスだ。ロードバランサー機能だけでなく、パフォーマンスモニタリングやキャッシュ、Application Firewall、SSL VPNなどの機能を1台のハードウェアに詰め込んだもの。これを、Application Deliverly Controllerと呼ぶのだそうだ。

 Citrixがこんなアプライアンス製品を出しているということを、恥ずかしながらまったく知らなかった。まあ、その程度の知識しかないので、このNetScalerが他のベンダー製品と比べてどのあたりがどのくらい凄いのかは、じつはよく分かっていない。そのあたりは、記事などを参考にしてもらうとして、今日の発表の中でなるほど、これはたしかにCitrixならではだなぁと思ったのが、NetScaler VPXというやつだ。

 このNetScaler VPXは、アプライアンスのハードの中で動いているOSというかソフトウェア部分を取り出して、XenServerのハイパーバイザーの上で直接動くようにしたものだ。まさに、Citrixならではのソリューション。ハイパーバイザーの上でLinuxなりのOSを動かして、そこにネットワークの機能をセットアップするのではなく、ハイパーバイザー上で直接動かす。なので、インストールの手間とか、セットアップの手間はない。仮想化を使ったソフトウェアアプライアンスと言ってもいいかもしれない。

 機能的というか性能的には、たとえばハードウェアアプライアンスならば暗号化のチップを物理的に実装できるので、SSL VPNの暗号化の性能なんかはやっぱりハードウェアのほうが有利だったりするわけだが、今手に入る汎用的なPCサーバーですぐにアプライアンスと同じ機能のものを動かせるメリットは大きい。仮想化なので、足りなきゃ増やしたり、余れば減らしたりなんてことも簡単だ。このVPXはまだ発売が先だけれども、仮想化をうまく活用した新しい発想の製品だと言える。

 たんにサーバーを仮想化するのではなく、サーバー仮想化を核にして、既存の技術と結びつけて新たなソリューションを生みだそうと模索しているのが、現状のCitrixという会社だと思う。うまくそれらが組み合わさって、相乗効果が生まれれば、Citrixという会社のソリューションもさらに成長することになるのだろう。

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