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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

世界で70,000社

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 昨日、日本インフォアの記者発表会に参加した。インフォアは、まだ日本ではそれほど認知度は高くない。とはいえ、エンタープライズ・アプリケーションの分野では、かなり面白いポジションの会社なのかもしれない。

 今回発表の製品は、SCMのなかの倉庫管理ソリューションのもの。詳細はITmediaのニュースを参照して欲しい。日本インフォアの母体であるインフォア・グローバル・ソリューションズは、ソフトウェア企業では世界で10番目の規模。そのなかでも、エンタープライズ・アプリケーションの分野ではSAPやオラクルに次いで現在3番目の規模とのことだ。売り上げ規模はSAPの1/5程度だが、顧客数はSAPの約35,000に対しインフォアはなんと倍の70,000あまりもあるという。

 この違いはなにかといえば、インフォアが中堅規模の企業を対象とした市場に、特化したソリューション展開をしているからとのこと。中堅企業は全世界に100万社程度あるそうだが、まさにそれをターゲットにしているという。SAPやオラクルは大規模企業向けのビジネスでの成功をもって、なんとかして中堅、中小企業の分野に進出したいと苦労している。その中堅企業の市場で、すでに大きな実績があるというのだ。

 ERPなどのエンタープライズ・アプリケーションの市場では、ここ数年勢力地図が大きく塗り変わってきた。一部の特化した技術や製品をもつニッチベンダー以外は、SAPやオラクルなどの大手に飲み込まれ淘汰されてしまうのかと予測していたが、そういった大きな変動の波のなかで着実に中堅向けの市場で地位を築いていた企業があったのだ。

 世界には中堅よりも小さな企業は、さらにたくさんある。この市場に対しては、パッケージソフトウェアではなくSaaS型のサービスベンダーも市場進出しつつある。そういったベンダーは、やがて中堅企業の市場にも進出してくるであろう。インフォアは、中堅企業の市場でのリードを今後どれだけ維持し、あるいはさらに拡大できるのか。

 強いところがいつも勝つのでなく、さまざまなプレイヤーが競い合うほうが面白い。エンタープライズ・アプリケーションの市場も、まだまだ興味深いフィールドのようだ。

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