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パソコン教室のインストラクターには女性が向いている5つの理由

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わたしの教室では、わたしの他にもう一人、インストラクターがいます。実は奥さんに手伝ってもらっているのです。
奥さんは、もともとIT業界出身(実は最初の会社での社内結婚)です。でも、上の娘が生まれるとき、会社を辞めたので、彼女が業界にいたのは二十年近く前。会社のパソコンが、ようやくMS-DOSから、Windowsに切り替わったくらいのときです。もちろん、それからも自宅やパートで彼女がパソコンを使う機会はあった訳ですが、ひとに使い方を教える、というのは恐らく初めてじゃないかと思います。
一方、わたしは、新人教育や若手の育成、他社向けの新人研修やユーザーサポートなどで、ひとに教える、というのは今までも経験があります。また、メディアック(フランチャイズ本部)の研修も、1ヶ月ほど受け、実際に直営店で、インストラクターの業務もやらせてもらいました。
それでも、インストラクターとしての奥さんを見ていて、「これは、勝てないなー」と思う事が多々あります。
奥さんの性格もありますが、そもそも、女性や年配の方々を主な対象としている地域型パソコン教室のインストラクターには、女性の方が向いているように思うのです。

その1 目線が同じ
上からモノを言われるとそれが正しくても素直に聞けないものです。わたしは決して、上からモノを言うタイプではないのですが、うまく出来ず困っている生徒さんに、
「ここはこうやるんですよ」
と、パッと正解を教えてあげて、それで問題が解決できたとしても、与えられる満足度が低いことがあります。
「あら、おかしいわね、さっきも、そうやったんだけど。本当に出来なかったのよ」
簡単に解決できてしまった事実に納得がいかないのです。
ときには正解よりも、同意が欲しいことがあるようです。
その点、奥さんは、
「それ、難しいんですよねー、わたしも、いつも苦労するんです」
とか、
「本当におかしいですねー、難しいことやってるんですねー」
という感じで対応します。本当は分かっているのけどそう言っているのか、本当に分からないのかは別にして、一緒に解決しましょう、という対応は、生徒さんの満足度がより高いようです。

その2 同性だと日常会話が弾む
男性のわたしだと身構えてしまうのか、
「どうですか?」
と聞いても、
「大丈夫です」
と、なかなか質問をされない生徒さんがいます。
女性に多いのですが、そういう方でも、奥さんが声をかけると、
「これって、どうなんでしょう?」
といろいろ話してくれます。
中には、
「先生の家は、今日の夕飯、何ですか?」
と、全くパソコンに関係無い質問をする生徒さんも。(夕飯を何にするか悩んでいる女性の方は多いのですね。)
授業が始まる前、天気や気候の話などの日常会話は、わたしも普通にやります。
が、女性同士の場合は、天気の話だけでは済みません。
服装や髪型、子供の教育問題など、もう井戸端会議です。
奥さんが髪を切ったときなどは、女性の生徒さんたちは、必ず声をかけていました。
「先生、髪切ったんですね。わたしも、思い切って短くしたんですよ」
「先生も、くせっ毛なんですか。わたしも。もう手入れが、大変で」
授業の時間が始まってもしばらく話が続いたまま、なんてこともありました。
翌日、わたしも、いつもより短めに髪を切ってみましたが、女性からは触れられず、男性は気が付いてさえいないようでした。

その3 男性に対して言うことを聞かせられる
異性、男性に対しても、女性インストラクターは、メリットがあります。
会社などで少しパソコンを触ったことがある男性は、テキストの通りやらずに、我流でやって、失敗することも多いのですが、
「そのやり方はダメです」
と指摘しても、なかなか素直には聞いてもらえません。癖になっている、ということもあるようですが、同性に指摘されると、プライドが邪魔するのか、不機嫌になったり、分かっているふりをして誤魔化そうとする生徒さんも、いらっしゃいます。
そういう生徒さんも、奥さんに、
「それやっちゃダメですよ。失敗のモトです」
とピシャリと言われると、苦笑いしながら、大抵の場合は言うことを聞いてくれます。
怒っている女性には従え、という習慣が身に付いているかのようです。女性だと、多少、厳しく言われても、プライドも傷つないのですね。

その4 細かいところに目がいく
わたしは、インストラクターとしての業務にようやく慣れてきた、とはいえ、まだまだ、日々の授業を回すことに目一杯なのですが、奥さんは、教室を始めた当初から、
「作品を飾ろう」、「プリンターの位置を変えよう」、「ご予約カードを渡そう」と次々とアイデアを出してきます。これも、女性特有のような気がしています。女性の脳はマルチタスクに適していると。
男性だと、一つのことに集中してしまいがちで、あちこち目がいかないのでは?少なくとも、わたしは、そういう傾向が強く、奥さんに言われるまで、気が付きもしないことが結構あります。
「あら、これ綺麗ね。」
「なんか、すっきりして、見通しが良くなったみたい」
と、奥さんのアイデアに気が付くのも女性が多いのですが、概ね好評です。
予約の時間を間違えて教室に来てしまったり、「今日、何時からでしたっけ?」という問い合わせの電話が多いことに奥さんが気が付いて始めた「ご予約カード」は、男女を問わず「助かります」と大ウケ。
お菓子の紙箱のふたを仕切って作ったボックスに時間毎に分けたカードを入れておいて渡すので、「まるで駄菓子屋のクジみたい」なんて、大爆笑の人もいましたが。

その5 営業向き
外に出て、チラシを配るとき、男性だと警戒されてしまうことが多いように感じています。日中に、スーツ姿でないわたしは営業マンには見えません。かといって、学生には間違っても見えない年齢。怪しまれても仕方無いかも知れません。意識し過ぎかも知れませんが、辺りから、明らかに浮いている完全アウェーな気がします。
日傘を持っている女性など、その傘でバリアをはって、わたしを避ける方もいるのです。
その点、奥さんは、周辺にとけ込んでいます。日中、道に立っていても、違和感がありません。もちろん、それでも、避けられてしまうこともありますが、比較的、簡単にチラシを受け取ってもらえるようです。
「あら、あそこのパソコン教室?実は、家にパソコンがあるんだけど、わたしだけ使って無くって・・」
なんてその場で、チラシを持った奥さんに相談を始める人もいます。中には、そのまま、教室に見学に来て、そのまま、
「じゃあ、始めようかしら」
なんて、入会してしまった方も。
これはどうやっても勝てないような気がしています。

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