メンバーとどのようにしてゴールを共有していますか?
組織の中でメンバー間でゴールを共有する、というのは簡単ではありません。
戦時下であっても、相手国に勝つというゴール以外のことを考える人たちが出てくるもので、チームスポーツであるサッカーなどを見ていても一枚岩で戦っていないときのチームは個々の選手の能力が高くても脆いものです。
誰しも負けたくないという意識は持っています。
しかし、その勝つ対象が相手ではなくチームの内部にむけられたりすると、相手に勝たないことが自分の負けたくないという対象(内部の人間)へのWinになることすらあります。
リーダーが情報発信を組織の内外に対しておこなうのも、その情報から自分の組織のメンバーにゴールを明確にイメージしてもらうためです。
しかし、情報過多と呼べるくらい組織内外の情報が錯綜している中で、そのような情報発信だけで組織内でゴールをイメージできるほど簡単な時代ではなくなってきています。
同じ言語を話している同じ民族だという意識を捨て、まったく違う環境で育ってきたことを認めて、異文化で育ってきた人たち同士でおこなう異文化コミュニケーションの意識で、情報を素直に受け入れてもらうための土台づくりや、その言葉の定義の共通化など、組織マネジメントをおこなう時代になってきています。
グローバル化の波の中で、使う言語の議論が大きくクローズアップされていますが、その根底にある、同じ言語を話しているもの同士でも言葉のもつ意味、受け取り方が違うということを認識しないと、ミスコミュニケーションがおきてしまう時代です。
今、海外にいますが、同じような容姿をしていても、言葉は通じてもお互いが感じている感覚や感情は大きく異なります。
このような状況におかれると、お互いが目指すゴール(価格交渉やサービス交渉など)も最初は大きく異なっているということを意識します。
その違いに着目して、交渉(コミュニケーション)をおこなうことで違いをうめていくということだけが、お互いのゴールを達成するための手段になります。