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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

エンジニアがカンファレンスや勉強会で発表するメリット

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ソフトウェア品質シンポジウム2013の企画を実行委員として推進しています。委員会ではシンポジウムによりよい論文・発表を投稿していただくにはどうしたらよいかという議論をよくしています。シンポジウムのメインコンテンツは投稿論文や発表のセッションであることは委員会で合意しています。委員会は多彩な顔ぶれで発表のメリットを知る方も多くいらっしゃいます。委員一覧はこちら

聴講するメリットは誰にもわかりやすく「他社事例を聞ける」くらいで十分説明できます。発表するメリットは、発表の経験がない方にスッと理解いただくための説明が難しく苦労しています。私自身も研究者として自身が考えたことを発表しています。私が感じるメリットは、発表のための準備の過程において自身の考えを改めて整理できること、発表後の質疑において今まで気づいていなかったような点でフィードバックがもらえる場合があることです。質疑は発表セッションの中でのこともありますし、終わった後の休憩時間や情報交換会があればその中でいただいたこともあります。

私のエンジニア時代に登壇することによって得られたメリットは情報源の質と量が変わった点です。情報源の質と量は、研修、組織内の知人、見ている情報誌、メディア、ブログによるところが大きいと思うのですが、組織外のエンジニアの知人とのつながりも大きく影響します。組織外に知人ができ情報交換ができれば、組織内だけでの情報交換とは質や量が変わってくると感じました。そのような情報交換は参加者としてよりも発表者としてのほうが活発になりやすい傾向にあります

ここではもう一つ、継続的な発表によるメリットの事例を紹介したいと思います。長期にわたって取り組んでいる社内での取組みを定期的に発表、社外コミュニティでもその取組みを共有しているものです。単発ではなく継続的に発表されている点とカンファレンスで最優秀賞を受賞されている点が特徴です。

ソフトウェアプロセス改善カンファレンス2012(SPI Japan 2012)で最優秀賞を受賞した安達氏、猪俣氏の「システムズアプローチに基づくプロセス改善メソッド: SaPIDが意図するコト」(スライドはこちら)を改善推進担当の方をはじめとした方々にチュートリアルするそうです。2007年を最初にSPI Japanで3回発表されています。内容は自律的なプロセス改善のためのシステマチックなアプローチです。他人任せ、形骸化しやすいプロセス改善を当事者が推進できるような工夫を凝らしたアプローチだそうです。

これまでの発表内容をふまえて、提案されているアプローチを学ぶためのワークショップを開催するそうです。2013/2/14, 15に大阪、2013/2/21, 22に東京で実施するそうです。ワークショップの詳細はこちら。パンフレットはこちら

継続的に発表することは簡単なことではありませんが、それが評価され最終的に自身が取り組んできた内容をチュートリアルとして実施できるのは素晴らしいことだと思います。安達氏のような実績が一般的になってくると、カンファレンス、シンポジウムがより有益な知見を共有、交換できる場になると思います。

まだ発表したことがない方は、その第一歩としてこれまでの取組みやうまくいっている事例を発表なさってみてはいかがでしょうか。発表はテーマとシンポジウム、カンファレンスの趣旨との一致具合、知人の有無によって選ぶのがよいと思います。もし、品質に関係するものであればソフトウェア品質シンポジウム2013への投稿もご検討ください。投稿要領はこちら

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