オルタナティブ・ブログ > 森崎修司の「どうやってはかるの?」 >

計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

「もっとも厳格なのがインスペクション」って見るけど厳格って何?

»

レビューの書籍をみるとだいたいレビューの分類が書いてある。「ウォークスルー、レビュー、インスペクションの順で厳格になっていく」という記述を多くの方がご覧になったことがあるのではないだろうか。

厳格を具体的にイメージできた方はどれくらいいらっしゃるだろうか?もしも「今やっているレビューをもう少し厳格にしてください」と依頼されたら、最初に何に手をつけられるだろうか。欠陥の記録書式の項目を増やす?レビュー会議の前に全員がレビュー対象に目を通すようにしておく?など、いろいろではないかと思う。

ここで使われている厳格とは事前に決まった手順やルールがあり、それに従うことを厳格と呼んでいる。もう少し厳格にしてください、と依頼されたら、まず、どこを厳格にすべきかを質問するか、もっとも自由度が高い部分にルールを導入することで期待に応えることができるはずだ。

レビューはその厳格さによっても分類することができる。観点や分類の抽象レベルが若干異なることに目をつむって、様々なレビュー形態を分類した記事を日経SYSTEMSに寄稿した。7月末にその記事が公開された。ここ(日経ITpro)から読める。

一連の記事は日経SYSTEMS 2010年3月号の内容だ。レビューの形骸化等、現状をよく表し、各社の対策がうまくまとまっていると思う。目次はこちらから。

目次に「がんばるだけのレビューはもう限界」という記事がある。これにインスパイアされて「がんばるだけのレビューになっていませんか?~実測データの分析と国際研究動向から対策を導く~」というタイトルで日経XDevで講演の機会をいただいた。XDevで講演予定の内容の詳細はこちら

Comment(0)