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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

修士課程のプログラミング演習としてTwitter APIを使ったプログラム開発を課題にした

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2009年度の奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科のプログラミング演習(中級)の演習課題のうちの1つを担当した。ネットワークを通じて他者が提供するAPIを使ったプログラムを書くことが演習課題。課題の一部は指示に従って実現する必要があるが、残りは、受講者自身で問題を設定し、それを実現するプログラムを書く。

課題提出後、受講者間でどのようなものを作ったかを共有するために、1人あたり10分程度のプレゼンを実施した。様々なものが出てきたが、そのうちのいくつかをここで紹介する。単に機能を説明するといま一つな印象を与えてしまいかねないが、実行結果をみんなで見ていると、笑える部分が多かった。

  • 気温をつぶやく(温度センサーで取得)
  • トピックに現れた単語をYahoo! APIで引き、その結果を表示する。
  • フォロアーの最近の「お気に入り」のつぶやきを一覧表示する。
  • 特定の文字列(lol)とURLを含むつぶやきをRTする。
  • IMのユーザ宛にメッセージを送るとつぶやきになる、他者のつぶやきをIMのメッセージとして得る。
  • 一定時間内のマウスの移動量をつぶやく。

今後、ネットワークを通じて他者のAPIを利用する機会は増えることはあれ、減ることはないだろう。中身がみえない他者のプログラムのエラー処理、不具合の切り分け、突然の仕様変更の可能性、利用制限(サービス停止、過剰利用ユーザの排除等)、他者に迷惑をかけずに利用する、等は、実際に試してみて、実感してみないとわからない部分が多いように思う。実際に利用制限(1時間あたりの上限API invoke数)にひっかかって手間取ったという話もあった。

実際にそのようなプログラムを書いて難しさや時間がかかる部分がわかっていると今後につながっていくだろう。

以下はそのときの写真、温度センサー(左)、温度センサーから得たつぶやき(真ん中)、大爆笑URLをとってくるという志の高いスライド(右)。結果とのギャップがおもしろかった。

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