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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

ソフトウェア故障モード影響解析(SFMEA)

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規模の大きな保守開発/派生開発を続けていると、中小規模ではまったく問題にならなかったことが、だんだんと大きな問題となってくる。修正管理票から保守開発に固有のパターンを発見、抽象化し、チェックリストの作成、レビュー、テスト計画に役立てようとするソフトウェアFMEAの技法をソフトウェア品質シンポジウム2008で日本ユニシス山科氏を筆頭著者に論文を発表した。その技法をツール化したものを含めた論文がユニシス技報に「大規模ソフトウェアの保守開発を対象とした故障モード影響解析(FMEA)適用の試み」として掲載されている。山科、森崎の共著だ。http://www.unisys.co.jp/tec_info/tr99/99abs.htm#9908。全文PDFがダウンロードできる。

ユニシス技報の今回の特集は「ソフトウェア品質保証」であり、本論文も特集のうちの1つだ。掲載されている論文は以下のとおりで、分野も多岐にわたる。概要を読むだけでも気づきがあるのではないかと思う。全ての論文のPDFがhttp://www.unisys.co.jp/tec_info/tr99/99abs.htmから入手可能になっている。

  • 特集「ソフトウェア品質保証」の発刊によせて
  • ソフトウェア品質保証の考え方と実践
  • 品質保証レビューにおける品質評価手法
  • CMMIの適用による品質,信頼性と生産性の向上
  • 要求品質を確保するためのRFP作成支援の方法
  • システム基盤AtlasBaseによる品質,生産性への取り組み
  • 見積品質向上に向けた留意点と組織的な取り組み
  • コードクローン検出ツールによるソフトウェア開発成果物の可視化効果
  • 大規模ソフトウェアの保守開発を対象とした故障モード影響解析(FMEA)適用の試み
  • 基幹システムにおけるテスト十分性の確保
  • ソースコード静的メトリクス分析と単体テストアセスメント
    ─ ソフトウェア品質保証への第三者評価による組織的取り組みの紹介
  • JavaEEベースの大規模開発における単体テストの実践的アプローチ
  • STEM 2.0
    ─ クリーンなソフトウェアを生み出す科学的で規律のある方法
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