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ものづくりでの失敗と成功に関する経営者12人の話、失敗事例集の話が気になった

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ちょっと前の日経BPの記事で「失敗は当たり前、では成功は?」という連載があり、12人の方がそれぞれの立場でものづくりにおける失敗と成功について語っている。

インタビュー内容にはバリエーションがあり、個人の裁量に任せている、プロジェクトには若者とベテランをうまく混合している、他社と排他的な状況を作る、等いろいろだ。

私の印象に残ったのは(当たり前といえばそうなのだが)「失敗してもきちんと報告すればマイナス評価を与えない」というもの。失敗自体はうれしいことではないが、失敗が隠蔽体質と重なると悪影響が大きい。報告された事例は失敗事例集として参照可能とし、以降で同じようなミスを防ぐために使われるそうだ。

ソフトウェア開発の場合、単独の失敗事例集としての情報蓄積はそれほど浸透しているとはいえない状況であり、その理由として、記録が一般的になりすぎて役立たない(あるいは具体的すぎてあてはまる事例がない)、そんなこと書いてる時間はない、失敗事例共有の文化がない等を聞くことがある。

けれども、見かたによっては(抽象化や一般化はされていないものの)バグ票がそのような失敗情報に近いものと考えることもできる。どの組織でもその蓄積はかなり大きいだろう。バグ票からよくあるパターンを抽出することは典型的な失敗を防ぐために有望な可能性がある。特に保守開発やプロダクトライン開発では再利用可能な失敗事例が出てくるだろう。

最初は総合テストや受入れテスト等で発見されたものからはじめるとして、バグ票を覗いてみるのはいかがだろうか。

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