タクシーの話 by SEC鶴保所長 @ ソフトウェアプロセスエンジニアリングシンポジウム2008
ソフトウェアプロセスエンジニアリングシンポジウム2008に参加した。その中で独立行政法人情報処理推進機構ソフトウェアエンジニアリングセンター(IPA SEC)の鶴保所長の次のようなスピーチを聞いた。
ソフトウェアやシステム開発の状況をもっとオープンにしたほうが発注側、受注側双方にメリットが大きいという話。タクシーについているドライブレコーダ(前方を撮影するカメラ)の状況と似ている。最初のうちは、タクシードライバからは監視されることを懸念する思いから取り付けに抵抗があったものの、つけてみると事故の解決に役立ったりするので、どんどん普及している。ソフトウェアやシステム開発も同様で、やるまでは抵抗があるが実際にやってみるとメリットのほうが大きいはずだ、というものだった。鶴保所長はもっと緻密な言い回しかつ具体例を使われていて説得力のある内容になっていたが、ここではかいつまんで書いた。そのニュアンスや語り口が欠落してしまっていなければいいのだが。
ドライブレコーダはタクシーの前方(最近は車内もあるようだ)を常に撮影するために取り付けるビデオカメラであり、強いGを検出したときやドライバが必要と感じたときなど事故の前後に近い部分に限定して記録を残す。タクシーでの用途は監視カメラに似ている。
ソフトウェアタグにより開発のオープンさを確保することを目的として活動しているStagEプロジェクトの代表者である松本教授も以前に同様のことを言っていたことがある。
以降は私の意見だが、ある程度の規模以上のシステムインテグレーションであれば、課題管理表、あるいはリスク管理表を記述して受注側、発注側で共有することは一般的になっているだろう。これも早い段階で課題をオープンにすることで双方にとってメリットが出ていることの1つではないかと思う。
鶴保所長はこのブログをご覧になっていることがあるそうなので、上述に誤認識があり、万一お時間があるようならばご連絡いただければと思う。お忙しい方なのでそんな時間はなさそうだが。。