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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

ガラス張りの意思決定とでもいうのだろうか

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ここ数ヶ月、個人的に気に入っているのと賛同や建設的なコメントをいただくことが多い話。「透明性のある意思決定」。ソフトウェア開発時の定量データを収集し、それを意思決定の基準や判断材料に使う。特段ソフトウェアでなくてもよいように思うが、ここでは私自身が具体例の挙げられる範囲に限定したいと思う。

誰が判断してもだいたい同じ結果になることや、判断される前に開発メンバ間でなんとなくどうなるかが共有できるということがうれしい点なのではないだろうか。

ドイツFraunhoferのIESEというソフトウェア工学の研究所のメンバと話をしたときにもtransparency of decision-makingについて議論が盛り上がった。

可視化や異常検出のための閾値の設定は透明性のある意思決定の1つといえるのではないだろうか。「見える化」はその第一歩で、いきつくところの1つは透明性の高い意思決定ではないかと思っている。

開発データとは少し離れるかもしれないが、たとえば、ソフトウェアの性能評価は、何らかのツールや計測尺度をもってパフォーマンスを計測し、その目標値や下限値に達しているかどうかを判断材料の1つとするのが一般的だろう。計測方法が正しければ、誰の目にも明らかな方法といえるだろう。他にも、品質指標をはじめとしてある程度客観的な計測方法で収集されたデータをもとに意思決定をしていくことは重要だと思う。

他にも、メトリクスを用いた規模や品質の見積りの妥当性確認は意思決定の透明性をあげることにつながるだろう。学術分野では見積りモデルの提案がいくつもされているが、モデルに見積り自体を任せるのではなく、見積り結果の妥当性を確認するツールとして使うのが正しいと思っている。また、その妥当性確認が見積り値が妥当であるかという意思決定の透明性をあげることができるように思う。
// モデルがそれなりの値を出すことを信じる等の前提が必要ではあるが。

開発の終盤でバグがみつかりそれに類似するバグがないかをさがすことは一般によく行われているだろう。類似バグをさがすということの妥当性確認は何をもってするのかというのが実は難しい。いろいろ考えました、というのも妥当性確認の1つかもしれないが、そういうときにシステマティックな手法があるとよりどころの1つにできるのではないかと思う。妥当性確認については、このテーマ(1の同一プロダクト、ソフトウェアの類似バグ)関連エントリ)を進めているときに、共同検討をご一緒させていただいいた松井さん、佐々木さんからコメント/アドバイスをいただいてなるほどと思った。

システマティックな妥当性確認は意思決定の透明性をあげることにつながっているのではないだろうか。透明性の高い意思決定の存在は開発効率を上げることにつながるのではないだろうかと思っている。

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