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不要な会議 vs. 成果を生み出す会議

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最近感じるのは、会議はとても大切だと言うことです。

ただ、会議によります。

 

単なる報告のための会議の多くは、不要なのではないでしょうか?

重要なのは、意志決定やアイデアを出すための会議です。

 

残念ながら、日本では多くの会議が「議論の場」ではなく「報告の場」になってしまっています。だから会議の多くが退屈なのかもしれません。

会議が成果を上げるためには、実りある議論や意志決定ができるように、会議に責任を持っている人がきちんと準備することが必要です。

必要な資料やデータを作成することもあるでしょうし、予め段取りを考えておくことも大切です。

「とりあえずみんなを集めて、話を聴こう」では、実りある会議はできません。

 

先日経験した電話会議では、米国本社の担当者と、あるテーマで第一回目の話し合いを行いました。

責任者は米国本社の担当者でした。米国チームと日本チームはお互いに(電話越しですが)初対面でした。そして事前資料はありませんでした。

資料はありませんでしたが、その代わり米国の責任者は、(1)なぜそのテーマが日本で問題になっているのか、(2)対象となる人は誰なのか、(3)現在日本でそのテーマについてどのようなことを既に行っているのか、以上の3点を話し合いたい、と冒頭にガイドし、参加者はオープンに1時間ほど話し合いました。

これを繰り返して、全員の知恵を集めて、戦略と実行計画に落とし込むのですね。

 

私も所属する事業の人材育成戦略を立てるために、事業傘下にいる十数名の事業部長と個別に、3ヶ月ごとに会議を行っています。

1-2週間で合計十数回の会議をこなすわけですが、ここでは今期の成果と反省点、それに基づいた来期のプランを提示して話し合い、議論の結果をプランに反映していきます。

これを毎期繰り返すことにより、PDCAが何回も回り、事業全体で人材育成戦略についての学びが蓄積され、進化していく、という仕組みです。PDCAのらせん的発展ですね。

この進化の原動力も、やはり周到に準備をした上で行う会議です。

 

生産性の高い会議を積み重ねることで、会社の業績は確実に上がっていくと思います。

 

 

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