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もしこの方法を知っていれば、私は2年間かかったTOEIC 475点→795点アップが、半年間で達成出来たかもしれない

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6-7年前にこちらでご紹介したように、私は2年でTOEIC 475点から795点にアップしました。

この時は、毎日往復3時間の通勤時間をフル活用。電車やバスでは雑誌TIMEを読み、歩いている時は米軍ラジオ放送(FEN)を聞き、「英語のシャワー」をできるだけ沢山浴び、週末も英語を学ぶ、という形で勉強しました。「英語力の底上げをしよう」と考え、米国で生活しているような状況を毎日数時間、擬似的に作っていたのですよね。

このためにかなりの時間を投資しました。実際、この2年間は日本語の本をほとんど読まず、代わりに英語を勉強していました。

しかし下記の本を拝読して、「同じ時間数を使って別の方法で勉強すれば、2年でなく半年で795点を達成できたかもしれない」と思いました。

杉村健一著「ただのサラリーマンが時間をかけずに半年でTOEIC テストで325点から885点になれたラクラク勉強法」

近所の書店で、語学ベストセラーの中にあったのを見つけて購入しました。

この本ではとてもシンプルな、しかしTOEICスコアアップのためにはとても現実的な勉強方法が紹介されています。

・『TOEICのスコアを上げるには、英語力全般の底上げをしなければいけないわけではなく、このことこそTOEICの勉強をする上では超重要なのです』(p.36より)

・『TOEICスコア=英語力全般ではありません。「TOEICに出ることも出ないことも両方勉強してテストを受ける」ことと、「TOEICに出ることだけに絞って勉強してテストを受ける」の2つの方針で同じ勉強時間を使ったら、後者の方が高いスコアが取れるのは自明です』(p.38より)

確かにTOEICの試験は、幅広い英語力を問うのではなくかなり限定した分野が出題されます。ですのでTOEICスコアアップが主目的であれば、「英語力全般の底上げに時間を使わない」という発想は、逆説的ですがとても有効です。

では具体的に何をするのか?本書では下記のように紹介されています。

---(以下、p.40から引用)---

TOEIC で効率よく高いスコアを取るためには、

・話す能力と書く能力は要らない。聴く能力、読む能力につながるインプット向上だけを狙えばよい

・消去法も使いつつ、選択肢を選べばそれで十分なので、聴くのも読むのも精密でなくても大丈夫なことが多い

・ただし、スピードはとても重要

・比較的フォーマルな、どの職場でも使う英語だけを勉強すればよい

---(以上、引用)---

確かにその通りです。しかしこれで英語力はつくのでしょうか?本書ではその点も答えています。

---(以下、p.45から引用)---

「TOEICのスコアが上がっても、英語力はあまりつかないのでは?」と心配する声もあるかと思います。

でも、TOEICを意識した勉強がトータルな英語力向上にとってネガティブかというと、僕はそうは思いません。英語力全般で多少の能力のバラつきが出るものの、能力の合計がトータルの英語力と考えれば、TOEICのスコアだけ伸びたとしても、やはり英語力は伸びているはずです。

もっと言ってしまうと、リスニング力とリーディング力だけ伸ばしても、自動的にスピーキング力とライティングの力までついてしまうのでしょう。

---(以上、引用)---

この勉強方法はTOEICスコアアップだけを狙ったものですが、確かに勉強しないよりははるかにマシですし、英語力のアップにも有効だと思います。

しかし本書でも著者の杉村さんが「僕の場合は900点台といっても要領によるスコアなので、英語力全般はたいしたことはありません」と書いておられるように、本当に仕事で必要な英語力を身につけるのは、この勉強方法だけでは不十分です。

 

24歳の時に795点を取った私。当時の部門長(日本人)はTOEICスコア700点以下でした。しかしこの部門長、英語の交渉で米国人を圧倒していました。英語はペラペラでしたし、交渉で必須のロジックも滅法強かったからです。私は全くかないませんでした。

このようにTOEICは要領で高得点が取れるというのは本当です。

楽天の三木谷浩史さんもご著書「たかが英語」で、「TOEICのターゲットスコアは通過点に過ぎない」と述べておられます。

 

しかしながらTOEICがビジネスで必要な英語力を客観的に把握する上で、現時点で最も現実的な指標であることは間違いありません。代替手段がない訳です。

ですので仕事でTOEICスコアと英語力アップが必要な方は、英語の勉強は本書の方法で行い、実践的な英語力は日々の英語でのビジネスコミュニケーションで鍛えていく、という考え方は、アリだと思いました。

 

本書では、具体的にどのような参考書をどのように活用すればよいか、という点まで丁寧に紹介されています。TOEICスコアで悩んでいる方にとっては、福音の書と言えるかもしれません。

 

 

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