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「ムーアの法則」は100年以上続いている。そして恐らく今後も続く

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この40-50年間のIT産業の進化の基本は、「ムーアの法則」に従っていました。

ご存じの通り、ムーアの法則とは、「LSIのチップ上に集積されるトランジスタの数は、18~24カ月ごとに2倍になる」というものです。

この予測通りにトランジスタの数が増えることで計算処理能力が高まってきました。

2011/02/06の日本経済新聞の記事「半導体の限界破れ、「ムーアの法則」の先へ挑む、材料・構造、改良急ピッチ」では、この法則が限界に近づいてきていることが述べられています。

---(以下、引用)---

半導体に詳しい東京大学の高木信一教授は「これまでは材料も構造も変える必要なく、ムーアの法則に従い縮小するだけですべてがうまくいっていた」と話す。

状況が変わったのは2000年代から。(中略) 20年ごろには微細化のペースは減速し始め、ムーアの法則がついに成り立たなくなるとの見方が多い。

(中略)

こうした限界を打開するアイデアの一つが「立体型トランジスタ」だ。

(中略)

もう一つが「ひずみシリコン」という技術だ。

(中略)

半導体の素材に使うシリコン自体を見直す研究も盛んだ。ゲルマニウムを使った半導体は、電気の流れやすさがシリコンの2倍以上になる。

---(以上、引用)---

記事にあるように、半導体の微細化だけによる性能向上が限界になり、様々な技術が模索されています。

 

ムーアの法則は半導体の進化について述べたものです。

一方で下記のように、カーツワイルの理論によると、計算処理能力は、パンチカード、機械式リレー、真空管、トランジスタ、集積回路、と、様々なパラダイムシフトを経て向上してきました。

Kurzweil

たとえば、今年で創業100年になるIBMは、創業時の1900年代前半は、まさにこの図にあるパンチカードが主力製品でした。

「貫徹の志 トーマス・ワトソン・シニア IBMを発明した男」(ケビン・メイニー著、有賀裕子訳)によると、1900年代前半も、ものすごい勢いでこのパンチカードの技術革新が行われてきたことが書かれています。

ムーアの法則は、この中で5番目のパラダイム変換である集積回路について述べられたものです。

ムーアの法則はもともと半導体について述べられているものですが、半導体よりも広く、この5つのパラダイムを通して考えてみると、このペースでの計算処理能力向上は、100年以上続いていることになります。

日経の記事にありますように、現在は従来の集積回路微少化が限界に突き当たっています。

しかし、もっとマクロな視点で考えてみると、再び6番目の何らかのパラダイムシフトで、計算処理能力向上は継続していく可能性は高いのではないでしょうか?

 

 

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