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福沢諭吉「心訓」を読み返す

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人生で大切なことを語った言葉だと思います。

・世の中で一番楽しく立派なことは、一生涯を貫く仕事を持つことです。
・世の中で一番みじめなことは、人間として教養のないことです。
・世の中で一番寂しいことは、する仕事のないことです。
・世の中で一番醜いことは、他人の生活をうらやむことです。
・世の中で一番偉いことは、人のために奉仕し、決して恩にきせないことです。
・世の中で一番美しいことは、総てのものに愛情を持つことです。
・世の中で一番悲しいことは、嘘をつくことです。

正直に申上げると、学生時代に読んだ時は「そんなものかなぁ」と思っていました。

30年近く経って改めて読んでみると、当時は気がつかなかったお互いの関係性が、少し分かるような気がします。

 

「人のために奉仕し、決して恩にきせず、総てのものに愛情を持つ」

これは、自分が何かを所有しているか否かには関わりはなく、自分の気持ち次第。

自分でコントロールできるということですね。

 

「一生涯を貫く仕事を持つ」

これは、自分自身で「これが自分の一生の仕事」と思い定めるモノがあるかどうか、ですね。

私の場合、30代後半以降に「マーケティングこそが一生涯を貫く仕事」と思い定めるようになりました。

でも、その前の仕事がない状態でいきなりマーケティングの仕事は出来なかったと思います。

製品企画、セールス、製品開発といった現場の経験があったからこそ、マーケティングの仕事がよく見通せるようになっただと思います。

よく「積み重ね」と言いますが、遠回りしているように見えて、実は「一生涯を貫く仕事を持つ」ための大切なステップだったのですね。

だから若い方は、仮に今の仕事が「一生涯を貫く仕事」と思えなかったとしても、その先を思い描いていさえすれば、必ずしもあせる必要はないのかもしれません。

 

「心訓」、ときどき気がつく度に、読み返したいものです。

 

補足(2010/7/15 7:30追記): 

昨晩、本エントリーを書いている時は知りませんでしたが、Wikipediaによると、「福澤心訓」は、実際は福澤諭吉が作ったものではなく、作者不明の偽作であり、いつ、誰が、何の目的で作成したのか不明だそうです。

しかし真偽の程は別として、そのエッセンスは学びたいものですね。

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