勝てる仕組みを持っていなかった浅田選手
女子フィギュアスケート、浅田選手は残念でしたが、キム・ヨナ選手は完璧でしたね。
浅田選手の205.50点は、自身の最高得点でした。
しかし、キム・ヨナ選手はそれをはるかに上回る228.56点でした。
テレビを見ていると、5年前、14歳の頃の浅田選手の滑る場面を時々放映しています。
全く危なげない演技で、確かにこの時にオリンピックに出場できていたら、金メダルが取れたかもしれませんね。
一方、キム・ヨナ選手はしばらく浅田選手を追いかける立場でしたが、ここ1-2年で立場が逆転しています。
日経新聞の記事によると、浅田選手はタラソワ・コーチから月に1度指導を受ける程度で、五輪前の4ヶ月だけタラソワのアシスタントがついたものの、実質浅田選手一人で練習している状態で、全体をコーディネートするコーチがいなかったそうです。
フィギュアスケートのコーチと選手の関係がそもそもどのようなものなのか、私はよく知りません。
ただこの話しを聞くと、浅田選手はそもそも勝てる仕組みを持っていなかったようにも思えます。
むしろこのような環境で、19歳の選手がほぼ独力に近い状況で銀メダルを獲得できたこと自体、賞賛すべきことではないでしょうか?
ところで10年前に通貨危機に見舞われた頃の韓国で、私が所属していたアジアパシフィック地域の事業部のメンバーが集まってチームミーティングを行ったことがあります。
当時の韓国はウォンが大幅下落し、国が破産しかけていました。この事業部の韓国の責任者は、アジア各国から来た同僚に対して、「わが国は今、大変な危機だ。だから今回はどんどんお金を使って、わが国の経済の立て直しに協力して欲しい」と言っていました。
10年後の今、韓国のサムソンは大躍進をしており、他の産業でも世界で活躍しています。
3000万人の国民が、世界を意識して一致協力し、国として戦略を持って取り組んだ結果なのでしょう。
フィギュアスケートの結果を見て、こんなことも連想した次第です。