「いつか出版したい」人、必読の書
「いつか本を出版したい」という夢を持つビジネスマン、多いと思います。
出版は、とても難しいことなのでしょうか?
私の周りには、本を出しているビジネスマンの方が多くおられます。かく言う私もそうです。
出版している人達を見ていると、特別に優秀であるとか恵まれているとかいうことはなく、本当に普通のビジネスマンです。
ただ、誰でもその気になればできるような、ちょっとした工夫をしています。
では、その夢を実現するためには、どのようにすればよいのでしょうか?
昨日のエントリーでご紹介した藤沢晃治さんが書かれた著書「夢を実現する技術」に、その一つの方法が書かれています。
前回も、少し書きましたが、現在ベストセラー作家の藤沢晃治さんは、もともと会社員でした。
藤沢さんは会社員時代、「本の出版」という夢を持っておられました。
本書では藤沢さんご自身のご経験を語りながら、夢を実現していく過程を紹介されています。
本書から、私が「なるほど!」と思った箇所を3つご紹介します。
藤沢さんは、夢を見つけにくいタイプの一つとして、「自転車を漕ごうとしない人」を挙げています。
自転車を漕ぎ始める際はペダルが固くて重くものですが、漕ぎ続けているうちにとても軽くなります。
同じ原理で、夢を実現するために動き始めるのは大変ですが、そのうち楽になります。
自転車を漕ぎ始める際に、「初期抵抗」があるのと同じということですね。
多くの人達は、この初期抵抗が永遠に続くものと思ってしまうために、夢を実現するための行動が起こせない、と藤沢さんは書かれています。
これは全く同感です。
私も、1冊目の本を出すのは大変でした。
2冊目はちょっと楽。
現在3冊目の本に取りかかっていますが、最初の2冊と比べるとかなり楽です。
写真展も同様でした。
21年前に初めての個展を行った時は七転八倒、すごく大変でした。その後数回の写真展は片手間という程ではないにしても、最初ほどは大変ではありませんでした。
このメカニズムを知っていると、かなり気が楽になる人も多いのではないでしょうか?
また、本書では藤沢さんが初めての本を出そうと思い立ち、原稿を書いて出版社に売り込んだ時のことも書かれています。
立て続けに5-6社に断られて落ち込んだ時に読んだ本に、こんなことが書かれていたそうです。
「素人が原稿を持ち込んで10社や20社に断られるのは当り前。....出版社にはそれぞれのカラーがあって、そのカラーにたまたま合わないだけ。10社や20社が評価しなかったからといって、あなたの原稿に価値がないということにはならない」
この言葉には随分励まされたそうです。
その後、原稿を送る際に「不採用の場合は理由を教えて欲しい」とのメモと、返信用葉書を同封し、アドバイスを原稿に反映することを続けるうちに、PHP研究所の編集者から声が掛かり、昨日ご紹介した本「30歳からの英語攻略」の出版に至ったそうです。
この本は2005年時点で累計15,000部が売れ、初版から13年後の今もタイトルを変えて「日本人が「英語をモノにする」一番確実な勉強法」というタイトルで販売されています。
私も20代後半の時に初めて写真展の個展を開催するにあたって、メーカー系の写真ギャラリーに写真作品を持ち込んで審査を受けましたが、落ち続けました。
しかし落ちた時にその理由も教えていただいたので、その度に写真を撮り直した末、やっと審査に合格、1989年に銀座キヤノンサロンで個展を行いました。
藤沢さんのおっしゃっていることは、とても実感します。
本書では、さらにこのように夢を実現するための具体的な方法も書かれています。
まず何と言っても時間を作ること。
そのためには、「会社の仕事は集中して早く終わらせる」の一点につきる、とのことです。
そしてその秘訣は、なんと、オルタナティブブログでも最近(一部ですが)流行っている「早起き」にある、と藤沢さんは書かれています。
なるほど。
これも深く納得です。
「いつか出版したい」という夢を持っていて、なかなか取り掛かれない人にとって、本書はとても参考になると思います。