オルタナティブ・ブログ > 永井経営塾 >

ビジネスの現場で実践できるマーケティングと経営戦略をお伝えしていきます。

全部自分の頭の中に入っているので、チャートを描かない人

»

チャートを全く持たず、議論する際には自分の頭の中に入っている知識を元にその場でフリップチャート等にマジックで描きながら「コレはこういうことだから....」と説明する人がいます。

20代の頃は、「このように全ての構造が頭に入っていて、説明できる人って、頭がいいんだろうなぁ。凄いなぁ。私はできないなぁ」と思っていました。

でも、この方法、本当によいのでしょうか?

「全部、ワタシの頭の中に入っているよ」

というのは、個人で完結する仕事の場合はOKでしょうけれども、チームワークで仕事をする場合は阻害要因になることが多いのではないかと思います。

しかも、最近の仕事は、個人で完了する仕事はだんだん少なくなり、同一部門の複数メンバーや、複数部門や複数企業の多数メンバーで進めることが多いのです。

多数メンバーで仕事を進める際、多くの場合はメンバー間で理解のギャップがあります。

この理解のギャップは必ずしも悪いものではなく、その理解のギャップを話し合う過程で新しいアイディアが生まれたりします。(弁証法で言うところの「アウフヘーヴェン」ですね)

このような場合、自分の頭の中にある構造を出来る限り分かりやすくかつ簡略化して図に描き、チームメンバーと常に共有して議論し、理解にギャップがあるところは議論を通じて解決し、よりよいモノに修正していく必要があります。

その場でチャートを描くメリットと言えば、チャートを描いている間は、その描いている人が会議の主導権を握れることでしょうか?

ただ、会議に参加している人達の貴重な時間を奪ってしまうという点は問題点ですね。事前にチャートを用意していれば、チャートを描く時間分は節約することができます。

ただ、その場でチャートを描く方は、最近だいぶ減っているようには思いますが....。

以上はあくまで私の仮説ですが、もし貴方がその場でチャートを描くタイプの方でしたら、なぜその場でチャートを描くのか、是非お教えいただければ嬉しく思います。

Comment(6)