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IT市場規模を考える

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我々が従事しているIT市場とはどの程度の大きさなのでしょうか?

IDC-Japanの調査では、2004年の国内IT市場規模は11兆2,430億円(対前年比+2.4%)だそうです。

GDP(国内総生産)が約500兆円なので、日本経済全体で見ると2%強の大きさです。

他市場規模と比較すると...

・外食産業 24兆4738億円 (2004年)
・自動車業 19兆7935億円 (2004年)
・鉄鋼業  15兆8476億円 (2004年)

自動車産業の半分以上、ということなので、産業としては結構大きな規模ですね。

仮に年間11兆円のIT市場が2004-2008年で年率3%成長すると仮定すると、1.3兆円の市場が新たに生まれることになります。

しかもIT市場は、ドッグイヤーとかマウスイヤーという言葉で例えられる通り、短期間でその中身が大きく変わるという特徴があります。

例えば、サービス市場の高成長はIT市場全体を大きく変えていますし、パッケージ市場を見てもCRMアプリケーション・ベンダーはライセンス販売から急速にホスティング・サービス・モデルにシフトを始めています。

このように急激に変化する市場では、小さいながら急成長する新しいセグメントをいかに網を張って見つけ出し、大きく育てていくかが大事です。 社内の各部門やパートナー様と協業し、このような市場を先取りして育てていくことが、マーケティング・マネージャーの役割です。

ところで、市場の定義は、あくまで「定義」です。定義が変われば、市場規模も変わります。

今後5年・10年のレンジで考えると、ITが世の中の様々な分野に浸透していくことで、IT市場規模も大きく広がっていきそうです。

例えば、IBMでは、従来のIT市場とは別に、Business Performance Transformation Services (BPTS)という市場を定義しています。IBMでは、この市場規模を2005年世界全体で1.6兆ドル (約170兆円)と見ています。詳しくはこちら

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