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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

もっと女性に参画を!

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相変わらず結構ドタバタなので、思いつくまま!

いろいろと不祥事のあった柔道協会、連盟?の更生に向けて、理事の女性比率を高めようとの話があり、ネット上の署名運動で同意したが、その方向で進んでいると理解している。

以前から私の持論だが、政治にしても企業経営にしても、もっと女性が参加すれば良いし、参加できるようにすべきだと思う。これまでどちらかと言えば男性が社会のシステムの上位にいて人類社会が形成されてきたが、残念ながら紛争の繰り返し、更には近代の民主主義を支えるシステム自体の機能不全という事態に陥っている。

つまり男性主導型の仕組みは、必ずしも十分に機能しないことが残念ながら証明されたのだから、思い切って全く異なる仕組み、女性中心の仕組みにしても良いのではないか?とすら思うのだ。

ただ、問題は、まず女性があまり組織のトップのようなポジションを好まれないこと。もちろん一部に好む方もいるが、誤解を恐れずに言えばどちらかというと男性的な方が多いようで、女性主導の社会が、生き物としても男性とは若干異なるしなやかさを有する女性の特性に期待するとすれば、このようなポジションを好まない方々に出てきていただく必要がある。このあたりが自己撞着に陥るゆえんか?

概して言えば、多数決という決まりに従って動く男性社会に対して、女性はより全員合意形成型であり、しかも紛争での解決を望まない、つまり平和的でしかも価値観が多様化した現代社会における対立も避けて通るやり方を心得ているらしい。

まあ、何が言いたいかと言えば、難しい話はさておいて、もっと女性の方に様々な分野で積極的に社会をリードしていただきたいということだ。そうすれば、逆に男性もより地域社会に参加し、子供の成長に関わることも出来るようになるかもしれない。そして、そのようにこれまでのやり方を徐々に変えていかなくては、これからの日本に将来はないような気がする。

ちょうどアライアンスフォーラム財団の原丈人氏が、政府で「公益資本主義」について語ったことが新聞でも取り上げられている。そして、これとの対立軸に竹中平蔵氏を置いて、日本型の新たな仕組みが市場原理に対立するもののように取り上げられている。

私も原氏の事業には一部ご一緒しているが、彼が市場原理反対論者などという話は聞いたことがない。彼も、人類社会の成長に市場の果たす役割の重要性は十分に評価しているはずだ。ただ、市場には様々な参加者がいて、その間で何らかのルールの変更をしないと平等な競争原理が働かないことがある、これをどう考えるかが重要だというのが、原氏の考え方だ。

これまで、欧米の、或いは白人至上主義での、彼らの市場原理が途上国にそのまま普及されることによって、結果として途上国の成長を妨げてきたのではないか、だとすればより成長を促す事業のあり方があるのではないか?そもそも株主至上主義の資本主義が社会にとって望ましいのか、それともより長期的な社会の成長につながる手法はないのか、というのが原氏の命題だ。

その意味では、市場原理ももちろん一つの根幹をなす。ただ、それが欧米流の何でも自由で、例えばデリバティブも全く無制限に為替などの仮想取引が出来るようなものを想定するのか、それとも何らかの縛り(例えば過去存在した実需原則など)を用意するかという違いだ。その意味で、竹中氏の市場主義、規制緩和論がどういう中味かが重要であって、一足飛びに原氏は市場原理と対立するものという発想をすることは間違っていると思う。

閑話休題。要は、女性の社会参加問題にしても、原氏の公益資本主義にしても、これまで当たり前だと思ってきたことについて、そろそろ思い切って考え方を大きく振ってみても良いのではないか?というのが私の言いたいことだ。

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