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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

人類の将来は?

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アルジェリアの悲劇には、言葉もない。貧困層に必ずしも福音とならないプロジェクトと看做され、攻撃の対象になったのかもしれないが、どうもそれ以上の意図的なものを感じざるを得ない

日本は、確かにアフリカを始め世界各地でその地域の発展に寄与してきているし、その誠実な対応は各地で高い評価を受けていることは間違いない。そして、それは必ずしも生活水準が高くない地域においても同じだと思う。

ただ、一方で、やはり西側諸国の一員であることは間違いなく、西側と深い関係を持った現地政府との協力のもとに開発に関与してきたのも事実だ。英米を中心とした西側諸国を究極の敵と看做すアルカイーダなどにとっては、ある意味日本もその一部だから敵の一員で、しかも平和憲法や攻撃的ではない紛争解決方針であることから、攻撃しても一番反撃を受けにくい

もちろん英米は反発するだろうが、自国民が殺されたわけでなければ、自ずから対応も鈍る、そんな読みがあったのではないか?これまで、様々なテロに関して、日本はどちらかと言えば一番標的になりにくいと考えてきたが、180度発想を転換する必要があるかも知れない。日本のタンカーや船舶、更には進出企業は、海外の傭兵部隊と契約しなくてはならないかもしれない。

それと同時に、日本が遅まきながらアフリカ諸国への様々な進出を進める中で、その質の高さとの比較で、ここまで積極的にアフリカとの資源外交を進めてきた大国の存在も気になる。彼らにとって、日本企業の進出は邪魔、どこにでも軍備を向けてくる覇権主義からすれば、彼らがあの悲劇の裏にいて筋書きを書いていても不思議はない。

我々としては、細心の注意をしつつ、各国の動きを分析するインテリジェンスの機能を高度化させつつ、でもあくまでアルカイーダはほんの一部であり、アフリカを含めたイスラム圏の人々はとても友好的だという認識に基づいて、更に各国との協調を進めていくべきだと考える。

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