オルタナティブ・ブログ > マイク丹治の「グローバル・アイ」 >

 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

本気でやるしかないのでは?

»

今週も、このあと関西へ出かけるので、簡単に!

いつも文句ばかりで恐縮だが、政治の世界も本当に意味不明だ。何故菅氏がここまで首相の地位に固執するのかも分からないが、一方で与野党の関係者も、本気には思えない。パフォーマンスは行うが、身を捨てて国民のために、という姿は全く見えない。

菅氏はおそらく、自分が首相の間に最低限のことを決着させておきたいのだろうが、そもそもこれまで何も出来ていないのだし、今懸案の問題を見ても、何か被災地なり国民なりにとって、本当に意味のあることを適時に達成できるようなものとも思えない。今までの延長線上、或いは火事場泥棒のような周辺の人たちの甘言によって、一見新たな利権を作り出しているだけではないか?

そもそも、民主党にしても自民党にしても、本気で国のために菅政権が好ましくないと思うのであれば、内閣も議員も全員辞職すればどうか?国会法など法律を確認してはいないが、一人しか国会議員がいなければ、そもそも国会も内閣も成り立たないので、自動的に総選挙を打たざるを得なくなるのではないか?

選挙などしている時間はない、というのであれば、それこそ談合して緊急の予算だけある程度自由裁量のある形で通しておいてやればよい。大体、選挙している暇等と言うが、現実に選挙していなくても何の役にも立っていないのだから、問題ないはずだ。それが、与党では一方で早期退陣を画策しつつ、うまく行かないと組織を守る発言に終始するあたりには、本気度は全く感じられない。

今行われようとしている施策も、相変わらず従来路線で、本当に震災が我々に突き付けている課題を避けて通っているようにしか思えない。仮設住宅も大事だが、一方で産業が相当程度崩壊していることを考えれば、就業を含めた地域再生には時間がかかることは必須だから、これを可能とする全国を巻き込んだ大胆な施策が不可欠だ。

農業や工業は集落単位での一時移転も考えられるし、当面の生活を可能とするためには相応の資金手当ても必要だ。義捐金とか助成金とか保険金などのお役所仕事では間に合わない。もっと緊急を要するのは災害孤児たちだ。千人程度いると言われているが、彼らの生活・就学をどうこれから10年ー20年支えていくのか、個別対応で本当に彼らの未来が開けるのかを含めて考える必要がある。

もっとも悲惨なのは漁業だ。農業や工業は移転して行うことが可能で、その成果をまた地域再生後に地元で生かせる可能性がある。漁業は、他の漁場に参入して競争するわけにもいかないので厳しいところだ。地元で、南太平洋の島嶼部の漁業に貢献することで、将来の復活を期すとともに世界に貢献したいという若者が出てきているという。簡単ではないと思うが、素晴らしい志だと思うし、本気度が感じられる。

考えてみれば、存在価値のない国の政治を除けば、地元は行政も住民も頑張っているし、被災地以外の地域も本気で様々な活動を行っている。政治や政府が本気でなくとも、我々国民が本気を出せば、少しずつだが何とかなるかもしれない、と感じている。その意味で、出来れば政治は邪魔をしないで欲しいし、せめて国民のためになるように全員で原発に入って状況を調べてきてほしい。そのくらいしか価値はないのだから。

そして、常に自分たちは何もしないで、テレビなどで義捐金を国民に強いようとするマスコミとタレントも同じように自分の命をかけるくらいの気持ちで国民に奉仕していただきたい。皆が、被災して、或いは電力不足で、それぞれ一生懸命我慢しながら本気で努力しているのに対して、常に他人事の政治とマスコミは今こそ存在意義はないと認識すべきだ

Comment(0)