オルタナティブ・ブログ > マイク丹治の「グローバル・アイ」 >

 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

SNSー社会の仕組みは変わる

»

今日は大阪にいます。お題をまずはひとつ片付けます。私は映画を見ていないですし、フェイスブックもトゥイッターもずいぶん前からその存在は知っていましたが、自分ではやっていないので、あまり議論する資格はないと思いますが。

9.11の歴史的意義

9.11のテロが起きた時に、現在文部科学省の副大臣の鈴木君が「これは社会システムの大きな変革の第一歩だ」と指摘したのを思い出します。つまり大規模予算と世界最大の軍事力をもって君臨していた資本主義国家という組織を、イスラム教のネットワーク組織であるタリバンがいとも簡単に崩壊させることが出来る時代が来た、ということです。

確かに、実際の世の中は相変わらず巨大な国家が人類社会に君臨していて、今や米中の対立が以前の東西冷戦構造にとって代わって世界の秩序を決定する最大の要素と見られることからすれば、何も変わっていないということになるかもしれません。

独裁政権を崩壊へ

しかし、大量の豊かになった中国人が日本にやってきて、その情報を自国に伝える、チュニジアでは20年以上も続いた独裁政権が崩壊し、周辺国のエジプトなどにも影響を与える、世界中の機密情報がウィキリークスで公開され、国際政治社会の後ろ暗い部分に光を当てる、などなど現実にSNSというかネットの発展が明らかに人類社会そのものに大きな影響を与え出しているのは明らかな事実です。

情報管理の課題とリテラシー

個人のプライバシーに関わるような情報や、一国の存亡にかかわる情報が安易に世の中に蔓延して良いはずはなく、例えば韓国の芸能界のように、ファンのネット上での攻撃で自殺する人たちが多発することを考えると、ウェブリテラシーも重要だと思われます。

だから、このあたりをどうやって折り合いをつけていくのか、匿名性の多いネットワーク社会の難しさは否めません。また、世界中に廻らしたネットワークであるが故に、上記のようなリスクを回避する手立てに限界があるのも事実です。

相互理解の重要性

ただ、そのような困難はあったとしても、世界の平和を夢見る私としては、このようなオンラインネットワークを通じて世界中が情報や考えを共有することで理解を深めることは決してマイナスではないと考えます。国家や組織に統制された情報ではなく、本当の情報に触れることの出来る社会が出来れば、世界中の諍いは無くなっていくと期待します。

 

Comment(0)