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世界から憧憬される骨太なニッポンになろう。カリフォルニア発日本応援歌

ホームレスの急増

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米国では2月に失業率が8.1%を超えました。これはあくまでも全米平均で、カリフォルニア州の州都サクラメントでは既に2桁台に突入した模様です。

(どのような数字であれば失業率は高い(低い)と見なされるのか、私自身はこれまであまり注意して追跡してきませんでしたが、4%台だと低い、6%だと高いと言われてきたように記憶しています。8%を突破したのは大問題で、10%に到達したとなると危機的状態だと言えます。)

日本でも昨年末は、東京日比谷公園の「派遣村」が取りざたされましたが、それでも日本でホームレスと言えば、独居男性というイメージが定着しています。けれどもアメリカでホームレス家族が増えているのです。
今朝のニュースでも、サクラメント地区でホームレスの学童が増えていると報道していました。学校に行けるということはもしかしたらシェルターに入居できている、ホームレスの中でもラッキーな方なのかもしれません。シェルターに居られなくなったら、学校へも行かれなくなってしまうのでしょうか。ホームレスの学童は既に20万人に達しているという報告もありました。http://americanaffairs.suite101.com/article.cfm/200000_school_children_in_the_us_are_homeless

ニュースでは、サクラメントのアフリカ難民キャンプさながらのテント村の映像も流れていました。報道は一事が万事のような側面があるので、この映像を見ただけでサクラメント全体がテント村になってしまったと誤解してはなりません。けれども、空き地にこのようなテント村ができているということが、事態の深刻さを物語っています。

アメリカの資本主義は「強欲」という言葉がよく似合います。もちろん誰でもが運と自分の力で自分の人生を切り開いていくというシンデレラストーリーが存在するも真実です。私のように身一つで渡米し、個人事業者となって所得を得て、中流階級の庶民となって、普通の生活をすることはさほど難しいことではありません。けれども一方で、ほんの一握りの資本家や政治家が、道徳を倫理を全く無視して、私利私欲に走り、巨万の富を得てもまだ満足しないというのも事実です。

ノブレス・オブリージュと業突張りが同居するアメリカ。

あっと言う間の原油価格急騰で、世界的な経営困難の引き金となった昨年夏。アメリカの石油会社各社は、その時、前代未聞、歴史的な利益を計上した。(そして原油価格はあれよあれよという間に下がり、2年前の水準の40ドル台前半に戻っているのだ。あの昨年の狂気は何だったんだろう。きっと誰かが裏で操作していたのだろうと勘ぐりたくもなる。

会社更生法適用となり、倒産した会社の役員が億、数十億の単位の報酬を貰っているというのも納得がいかない。生活の糧全てを失った年金生活者が犠牲になっているというのに。

アメリカには閻魔様はいないのかなと思う。宗教には無関心の私だが、こういう強欲な人達が何人もいるところを見ると、キリスト教の神様も大したことないなと思ってしまう。

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