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ハーバードビジネススクールの日本スタッフとして働く中で、気づいたこと、感じたこと、考えたことを、ゆるゆるとつづります。

「HBSミーツ東北」第三日目:陸前高田「長洞元気村」で元気をもらい、大船渡で高校生と交流する(3)

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日が傾いてきた。そろそろお別れ。心温かなおもてなしをうけ、そして一緒に作業をしたことを通じて、なんともいえないとてもよい空気が、学生と村の人たちの間に生まれている。村長さんと事務局長さんに、恒例の感謝状とギフトの授与。そして。

「美味しいお昼ご飯をつくっていただいた感謝を込めて、なでしこのみなさんにエールを送ります!」といって、学生のほうに振り返る先生。今日は何が始まるんだろ。あ、そういえば、竹内先生、さっき学生に紙切れを配っていたな...


竹内先生:"Give me an N!" (さあ、Nと言って!)

学生:"N!"

竹内先生:"Give me an A!"

学生:"A!"

竹内先生:"Give me a D!"

学生:"D!"

同様の掛け合いが、E・S・H・I・K・O...と続き、

全員:"NADESHIKO, GENKI MURA!!!" 

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(なでしこのみなさまと竹内先生)

日本語は覚えづらいし発音しづらいので、先生は事前にNADESHIKO GEKNIMURAと書いた紙切れを学生の人数分作って配っていた。それをまたもやほぼ即興で形にして盛り上がる学生たち。大喜びのなでしこのみなさま。村の人たち。長洞村に笑い声がこだました。ちょうど日が傾き始めたころだったせいか、光がきらきらと輝いていて、なんかもう夢の世界みたいだった...

名残を惜しみながら、バスへ乗り込む。このとき、村の最高齢のおじいちゃんが、竹内先生のところにやってきて、こうつぶやいたそうだ。「これで冥土の土産ができた」って。


バスはしばらく長洞村の感想を言い合う学生の声であふれていた。こんな声も聞こえてきた。「長洞村の観光業をどうすればいいか、って質問を受けたけど、今日私たちに対してやってくれたことをそのままやれば、他にはない最高の観光スポットになると思うわ」


大船渡に向うバスの上で、柴田さんと長洞元気村の方々と活動のアレンジをしてくださった復興支援団体のSETの三井さんが、追加で説明をしてくださった。もともと三井さんは学生ボランティアとして陸前高田に入ったが、長期的な復興をサポートするために卒業後は就職をせず、SETの活動を事業化することに専念しているそうだ。それにしても、こういう末頼もしいワカモノが、復興の現場には、ごろごろしているなあ。

ふう、ようやく陸前高田終わり。次からは大船渡高校です。<4へ続く>
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