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世界を変える何かは、既に近くにあるかもしれない

5 in 5: 今後5年間で人々の生活を変える5つのイノベーション

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「今後5年間で人々の生活を変える5つのイノベーション」として、IBMが毎年公開している、"IBM 5 in 5"が今週発表されました。今年のトピックは以下の5つです。

  1. クラスルームが生徒について学ぶ
  2. 地元での買い物がオンラインに勝る
  3. 健康維持にDNAを活用する
  4. デジタルの番人がオンライン・ユーザーを保護する
  5. 都市が市民の生活を支援する

この中で、私が特に興味をもったのは、1と2です。

「クラスルームが生徒について学ぶ」は、教育に関する予測です。例えば、小中高大の教育過程を通じて、各生徒の状況を把握することで、パーソナライズされた教育が導入されるようになります。

個人的には、教育は、もっとITが貢献する余地が残されている分野だと思っています。教育というプロセスの効率化、最適化、あるいは分析技術に基づくパーソナライゼーションなど、他の分野でたどったIT化への道と歩み始めているように思います。また、グローバル化、フラット化という意味での、Massive Open Online Courses (MOOC)の動きも興味深いです。世界中の学生が、いつでも最高の授業に触れることが出来る時代が確立すると、住んでいる国や様々な格差に依存することなしに、必要な知やスキルを手に入れることができるわけで、現在の教育というプロセスとビジネスモデルが書き換えられる可能性があるのではないかと思います。

「地元での買い物がオンラインに勝る」は、まさに5年後どうなっているかを確認してみたいテーマです。現在は、Showroomingという言葉 (実際の店舗で商品を見定めた後で、通販で安く買う)が定着するほどに、実際の商店は劣勢を強いられているように見えます。しかし、顧客へのダイレクトな近さや、生活し働く場所の近くに店舗網があることなどを武器に、巻き返しを試みる商店も増えています。この戦いが今後どのように変遷するかは、顧客の1人としてとても楽しみです。

ちなみに、この5 in 5、2006年から発表されています。ということは、5年前の5 in 5が果たして実現されているのかを確かめることができるわけです。以下が、今から5年前、2008年のIBM 5 in 5です。

  • アスファルトや塗料、窓など、どこでも太陽光技術
  • あなたの健康を占う水晶玉
  • 話しかけると返事をするウェブサイト
  • あなただけのデジタル・ショッピング・アシスタント
  • 物忘れは遠い昔のことに

いかがでしょう :-) ?

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