ハイブリッドクラウドのパターンって?
最近ハイブリッドクラウドが注目されています.プライベート,パブリック,場合によってはオンプレミスも含めて複数のクラウドサービスを組み合わせるものを指すのだと思いますが,ここに何らかの類型があるのかと調べ始めました.ただ,ハイブリッドクラウドのパターンとかアーキテクチャというキーワードで検索しても,あまり引っかからないんですよね.それもあって,少し自分で考えてみることにしました.初めは,API視点で分けてみると..
(1) 「なんちゃって」ハイブリッド
「ハイブリッドクラウドを提供します」と謳ってあるものの,中身を見るとIaaSやPaaSはSaaSがバラバラと提供されていて,繋げ方はお客様任せてアドホックに,というパターン.このやり方だと確かに自由度は高いですが,ベンダーロックインに繋がる危険性があると思います.
(2) ブローカー(Broker)型ハイブリッド
複数のクラウドの(APIの)の違いを吸収するブローカーやインテグレターが存在するパターン.利用者は複数のクラウドを用途に合わせて使い分けることができます.ブローカーはAPIを公開し,例えば,インスタンスやアプリの配置要求に対し,個々のクラウドのAPIに翻訳します.ブローカーが統一的なダッシュボードを提供することもあります.
(3) 摩擦なし(Friction less)型ハイブリッド
名前が合っているかは別として,個々のクラウドサービスが標準化されたAPIを提供するタイプ.例えば,IaaSだとOpenStack APIを標準APIとしてサポートするクラウドサービスが増えつつあります.PaaSだとCloud Foundyなどが共通のプラットフォーム要素になり得るでしょう.一つ一つが共通APIをサポートするのは手間暇かかりますが,ユーザからみた可搬性という意味では価値が高いと思われます.