オルタナティブ・ブログ > Innovationを探しに行こう >

世界を変える何かは、既に近くにあるかもしれない

イノベーションを紡ぐもの

»

私は、とある大企業の、絵に描いたような中間管理職をやっているのですが、会社の中に、入社して以来、いろんな意味で頭が上がらない人たちが何人かいます。その内の1人が、卒業して今日から別の部門に移ることになりました。彼は私の入社時の先輩、上司、そしてメンターでもあります(私のいる会社にはメンター制度があり、直属の上司とは違う視線での育成が図られているのです)。

彼から教わったことの一つは、決断をするときに、自分の位置ではなく、「OOさんだったらどうするだろう」と考えること。OOには、自分の上司や社長の名前が入ります。いつもはどうしても自分のチームの都合を考えることが多いのですけど、時々は、自分が研究所長だったら、とか、社長だったら決断は変わるだろうかと考えるようになりました。

 

異動の話を聞いた時、彼からのメッセージは、自分の呪縛から解放されなさい、でした。彼は、私や私のプロジェクトには厳しかったですが、その反面自分のやっていることが、上には理解してもらえているという甘えもあったと思います。また、確かに、私は、何らかの決定をするときに、彼ならばどうするだろう? と考えることが今でも多いです。でもそれはこれからも変わらない気もします。ただ、これからは、もっと揺るぎないビューを持つように、ということなのでしょう。

私が沢山のことを学んだ時の彼の歳に、私自身が近づいて来ました。多分、私に託されたはずのバトンを、私は、次の世代に渡すことができるのでしょうか?

Comment(2)