郵政民営化の果てに
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日本では、10月1日から郵政民営化がスタートしますが、イギリスでは、2006年4月から、完全に民営化されました。
イギリスでは、2000年頃から、国営の郵便事業が赤字となり、2002年4月から段階的に郵便事業の民営化・自由化が進められてきました。この過程で、国営の郵便事業体は、3万人解雇、4000の郵便局閉鎖、1日2回の配達を1回へと減らす、などのリストラを行いました。で、どうなったかというと・・・・・・。
数年前に、ある民放テレビ局のジャーナリストが、郵便配達員として潜入取材を行ったドキュメンタリーが放映されたのですが・・・・・・
・採用時の審査はいい加減、訓練も無しに配達業務を任される
・アフリカの某国からきた留学生も、あまり英語ができないのに、バイトとして採用され、訓練も無しに配達業務を任されるが、配達しきれずに郵便物を捨ててしまう
・クレジットカードや小切手の入った郵便物を(書留でも)盗んで悪用する配達員がいる
・その手の犯罪が組織的に行われている可能性もあるそうです
あと、イギリスの郵便局員は、ときどきストライキを行うため、ストライキ中に投函された郵便物は、どこかに積み上げられたまま届かなくなってしまうこともあります。
一般的には、民営化するとサービスは向上するはずなんですが、どうもイギリスの郵便事業はうまくいっていない感じがします。
日本の場合は、宅急便との競争もありますので、こんなひどい事態にはならないと思いますが。
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