FTはパーフェクトなデジタル化のモデルなのか?――英ガーディアン紙
5日付けの英ガーディアン紙が、Is the Financial Times the perfect digital model? (FTはパーフェクトなデジタル化のモデルなのか?) と題し、今年で十五周年を迎えたft.comのビジネス・モデルを検証する記事を掲載しています。
Is the Financial Times the perfect digital model?
http://www.guardian.co.uk/media/2010/apr/05/financial-times-digital-model/print
Last year, amid the greatest recession in the history of the financial system, the Financial Times turned a profit... Rival newspaper publishers look at its mixture of online paywalls, increasing subscriptions and cover prices and hope to see a panacea for their current ills.
昨年、金融システムの歴史において最大の景気後退のさなか、フィナンシャル・タイムス(FT)は利益を計上しました。ライバルの新聞社は、オンライン版の無料と有料を混ぜた課金システム、定期購読の増加や定価の引き上げに注目し、自らの苦境に対する特効薬を見つけられないかと期待しています。
記事によると、3つの主要なポイントが指摘されています。まず1つ目は、価格の引き上げ。紙のFTの価格は現在2ポンド(285円)ですが、これは2007年に比べて倍になっています。また、オンライン版のft.comの年間購読料は3年前の65ポンドから170ポンド(2万4000円)へと引き上げられました。
2つ目はオンライン広告。ft.comのユニークユーザー数は1140万人で、年間の広告収入は3000万ポンド(42億円)をやや下回る水準とのこと。
3つ目のポイントは、あまり大っぴらには語られていないことですが、FTが50%の株式を保有している週刊経済誌 The Economist からの利益があるそうです。
これら3つのポイントの前提として、金融情報には金を払ってもよいという読者が多いこと、そして、それは仕事上の費用としてみなされているために抵抗がないこと、があげられています。