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ソニーエリクソンの挑戦(5)~運命の日(資料編)

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2003年3月4の記者発表では、新製品のほかに、各製品のラインナップを、ソニーエリクソンとして、どう位置づけるかについての発表もありました。

下のスライドにあるように、同社では4つのキー・ターゲット・マーケットを設定しています。各カテゴリーと、そこでユーザーが求めるものは

London_111<1>プロフェッショナル・パイオニア---技術
<2>セレクティブ・パイオニア---確かな品質
<3>ファン・ラビング・ユース---ファン(面白いこと)とクール(かっこいい)外観
<4>プラクティカル・ホーナース---家庭の需要

そして、<4>のプラクティカル・ホーナースは、『T100』実用性重視の通話主体の製品、<3>のファン・ラビング・ユースは『T310』やau向けの『A1301S』などのゲームやスタイル性を好む若い人たち向けの製品、<2>のセレクティブ・パイオニア-は『T610』などの中級機、<1>のプロフェッショナル・パイオニアは、『P800』というスマートフォンや『Z1010』という3G(W-CDMA)の高機能モデル、となります。

この4つのカテゴリーというのは、GSMのマーケットで、ある程度のシェアを獲得する上で必要なラインナップと言えます。ひるがえって、日本の携帯電話メーカーは、<1>と<2>のハイエンドや中級機種ばかり作っていて、<3>や<4>などの、マス・マーケット向けのボリューム・ゾーンの製品が、ほとんど無いと言えます。これでは、日本国内は、ともかくとしても、海外で販売のルートを広げることは難しいのではないかと思います。

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