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BBCは国策会社

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イギリスの国営放送であるBBCが、イギリスの映画産業の発展に貢献する、という話題を。

BBCは、これまでにも映画の制作を行ってきたのですが、それに関する予算を増額するという計画が、先週発表されました。

BBCが、今まで、映画の制作に投じてきた予算は、年間1000万ポンド(20億円)だったのですが、2007年から10年間にわたり、年間1500万ポンド(30億円)に増額します。

また、同じ期間、年間500万ポンド(10億円)の予算で、イギリスで作られた映画の放映権を獲得するそうです。あわせて、年間2000万ポンド(40億円)を、イギリスの映画産業に投じることになります。

なぜ、こういう計画を打ち出したかというと、ここ数年のBBCは、視聴率を稼ぐために、『タイタニック』などの、ハリウッドの超大作の放映権を、巨額の資金を投じて獲得してきました。

しかし、当然のことながら、「そんなカネがあるなら、イギリス映画のために使え」との批判が起こり、この計画が立案されたわけです。

いままで私が紹介してきた映画のうち、BBCが制作したものは、『Billy Elliot』(邦題『リトル・ダンサー』)と『Bullet Boy』です。これ以外にも、10本以上制作していますが、地味なものが多いですね。

最近見たものでは、実在した女流作家アイリス・マードックを描いた『IRIS』(アイリス)があります。タイタニックのケイト・ウィンスレットが、アイリスの若い頃を演じています。いい映画なんですが、地味といえば地味です。

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