オルタナティブ・ブログ > 広報をめぐる冒険 >

一口に広報といっても内容はさまざま。現場での広報活動の実際をご紹介します

メディアトレーニングというもの

»

先日、あるPR代理店が行っているメディアトレーニングに、オブザーバーとして出席してきました。初めての体験です。本当に効果があるのか、どんなものやら興味津々、好奇心の塊となっての参加でした。

メディアトレーニングというのは、メディア対応のノウハウやスキルを伝授するものです。
私が参加したのは全トレーニングのごく一部だったので、全容はわからないのですが、だいたいこんな感じでした。

・トレーニング対象者(お客様)へのヒアリング(会社での立場、責任内容など)
・メディアによる取材のシミュレーションの実施
・ビデオ録画した取材対応の受講者とトレーナーによる評価
・再度、別の取材のシミュレーション
・再度、受講者とトレーナーによる評価

想像では、姿勢や洋服、声のトーンなど表面的な「みてくれ」の改善なんかを行うのかと思っていましたが、実際には取材対応のコメント内容に集中したものでした。とくに、おもしろかったのは、トレーナーからの評価の前に、まず受講者自身が自分の取材対応を評価するところです。その時の受講者の方は、むしろ取材慣れしている方だと思うのですが、今まで気づかなかった改善点を発見されていたのにはびっくりしました。慣れている方でも万全であるとはいえないのですね。

次にトレーナーからの客観的な評価が行われます。
たとえば、否定的なコメントをいかに減らし、前向きなコメントを行うか、また、コメントは的確な内容・長さであるか、などを指摘します。だらだら話している場合には、「ポイントは3つあります。ひとつは・・」というように変えるといい、といったアドバイスもありました。こうして、主観的かつ客観的な評価を行ったあと、2回目の取材シミュレーションに入ります。

2回目の取材では、みごとに前回の気になる点が改善されていました。

メディアトレーニングにはいろいろな手法があるのでしょうが、今回の体験はとても興味深いものでした。みなさんの会社でも、スピーカーとなる方のトレーニングをご検討されてはいかがでしょうか?過去の例にもありましたが、取材や記者会見でのちょっとした一言が思わぬ結果を生むこともあります。そんな事態を回避するためにも、効果的なメディア対応を研究されるのも必要かもしれません。

Comment(2)