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また日本は遅れをとるか、、、

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1980年代、アメリカでは電子メールが全盛だった。銀行の融資の決済で本店とのやりとりをメールでやっていた。理由は、顧客からのローンの申し込みをいち早く決裁してお知らせすることで他行との融資合戦に勝ちたいというものだった。当時日本は、書類を本店に送って決裁していたので10日くらいかかった。アメリカでも以前はそうだったが、今は2日で決裁できると言っていた。このままでは日本は置いていかれると私は焦った。
当時の日本はやっとキーボードが打てるようになった頃で、電子メールをやっているのはオタクだと思われ、隣の人に電子メールを打つのはいかがなものかとマスコミでも書かれていたような時代だったから。結果として、電子メールを完全に業務に取り込んでしまったアメリカとでは、業務処理の生産性・効率性が雲泥の差になってしまって、そのせいで日本は没落した(という面もかなりある)と思っている。
私がBiz/Browserという製品を日本で普及させようと思った裏の理由は、今度は業務処理端末の操作性でアメリカに勝ってやる、という気持ちがあったからだ。日本人は現場が非常に工夫して仕事をする、その個人の操作環境を徹底的に整えてやるのだ。そうすれば、生産性のみならず、持ち前の創造性も発揮でき、日本人の良さが発揮できると思ったからだ。ネットワーク環境はどんどん良くなって、外出先でも自宅でも、仕事をしようと思ったときはいつでもできる。これによって、物理的に会社に縛られなくても、自由に仕事ができる。こうして日本人も自立していけるだろう、とも思った。
ところが、ところが、セキュリティーの問題が出て、ノートPCを持ち歩く人が減ってしまった。RIA技術は、ようやく一般的になってきたが、逆に、仕事は会社の中だけで、外ではもう仕事ができないから、やらないと諦めようとしている風潮だ。
ユビキタスコンピューティングで、日本人もようやく自律人間になれるかと思いきや、またぶらぶら下がり人間の集団に向かうのだろうか。
フル機能を持ったノートPCを会社から自由に持ち出せない環境は、必ず日本を弱体化する。これは断言できる。
谷島氏もこんなことを書いている

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