Web2.0時代の広報の仕方をIBMに学ぶ
昨日、日本IBMが、我々ブロガーに対して情報提供をしてくれた。目的は「時代はSOAだ」というテーマを、直接ユーザに伝えるのではなく、ブロガーの言葉を通して、間接的にne論(世論)を形成していこうというもの。
話してくれたのはIBCS(アイ・ビー・エム ビジネスコンサルティング サービス)の金巻龍一氏。IBMユーザを中心とした世界のCEO1130名(内日本のCEO121名)にインタビューし、最近プレスリリースした「Global CEO Study 2008の概要」についての紹介だ。
その結果に基づいてIBCSでは、未来企業であるかどうかのチェックシートを発表した。
1.市場の変化を「機会」としてとらえ、戦略にそれを反映させている。
2.変革を試行錯誤(実験)ととらえ、人材育成の一環としてそれを行っている。
3.常に、他業種の成功事例を分析し、自社への適応可能性を検討している。
4.異業種連携を、「能力(人材)の調達」と位置づけている。
5.グローバリゼーションを、世界中の企業との連携モデルとしてとらえ、地球規模での能力ポートフォリオの最適化により、変化を機会としてとらえている。
6.変革の運動化、継続のために、その「仕組み作り」が重要であるという認識を持っている。
7.「変革の状況」の可視化が行われている。
話しを聞いていて、30年前前後に、毎年IBMのボストンの本社詣でをして聞かされたことを思い出した。IBMが一番エネルギーを注いでいるのは、「自らを変革することです」という言葉だ。IBMのDNAには「変革」が組み込まれていると、当時から思っていた。コンピュータメーカーからソフトメーカーへ、そしてサービス会社へ、時代と共に姿を変えて今がある。この「未来のチェックシート」は、自らの姿を定義したように映る。
企業は生き延びてこそ意味がある。生まれて死ぬのは人間で、企業は50年100年200年と、生き続けてこそ意味がある。そのためには時代の要請に自らを合わせて行かねばならない。しかしこれだけ激しく変化していく世界の中では、変わろうと思っても間に合わないことがある。そんなとき企業は、必要な機能を「企業買収」してきた。これからはむしろ「コラボレーション」だろう。それぞれの会社の強み、専門を生かして、連携してユーザに商品を提供していく。そのために必要なICT基盤がSOAだ。という論理。私もそう思うが、さて。産学協同でSOA協議会でも作るか。