オルタナティブ・ブログ > プログラマー社長のブログ >

プログラミングでメシが食えるか!?

ゴルフ練習場とシミュレーションシステム

»

ゴルフ練習場向けシステムの仕事をしている関係で、練習場関連の情報は色々と入ってくるのですが、このところ、屋外練習場にシミュレーション・システムを導入する事例が出始めました。数年後にはアメリカで大人気のトップゴルフも日本進出してきますし、練習場の新たな取り組みとしてシミュレーションの活用はそれなりにホットな話題と言えるでしょう。

とりあえず、自分で経験したものだけを、私なりの感想を添えて紹介してみようと思います。

トップレーサー・レンジ

IMG_8352.jpg

各打席に測定機があるわけではなく、液晶モニターが各打席に設置されている感じです。

IMG_8353.jpg

練習場にモニターが並んでいるのはなかなか新鮮な感じです。

IMG_8351.jpg

測定は映像解析らしく、数打席ごとにカメラが設置されています。トップゴルフと同じ仕組みのようです。

打席でボールを打つと液晶モニターに軌跡が表示されます。打席側で測定していませんので、ヘッドスピードは測定できず、グラウンドを向いているカメラの視界に入った後のデータで測定している感じです。光学式ですので、グラウンドエリア内の場合はフラッグなどの障害物にボールが当たると本当にはじかれる軌道が表示されます。ネットを超える場合などはシミュレーション結果で軌道が描かれる感じです。

画面側ではドラコンモード・ラウンドモード・クラブごとの統計モードみたいな感じで切り替えて使えます。ラウンドモードでは世界の有名コースをラウンドできますが、パットはアプローチでの残りヤード数で自動決定されますし、そもそも練習場のグラウンドを見ながらスイングするので、屋内練習場のシミュレーションに比べると臨場感はない感じでした。

スマホアプリもあり、WiFi接続してデータを見ることもできるのですが、細かいデータは見られない感じでした。アプリは今後進化するのかも知れません。

トラックマン・レンジ

IMG_0045.jpg

トラックマン・レンジでは液晶モニターなどはなく、各自のスマホを使って操作・表示します。スマホ置き場が各打席にあります。

IMG_0047.jpg

こちらも各打席にセンサーはなく、屋根の上に1個、グラウンドの真ん中辺の隅に1個のセンサーがあるようです。屋根の上のセンサーは打席からは見えませんでした。個人用のトラックマン同様、ドップラーセンサーらしいです。

こちらも各打席にセンサーがあるわけではないので、ヘッドスピードは測定できません。ボールを打つと、少ししてから軌跡が表示されます。測定したままの結果を表示することもできますし、コースボールに変換して結果を表示することもできます。動画で軌跡が描かれた後に数値が出るタイミングで軌跡が少し変わるのが、ボール補正を行った差でしょう。

IMG_0092のコピー.jpg

分布図なども出ます。自分のスマホで操作できるのは、スマホに慣れている人にとってはこうやって動画や静止画を持ち帰ることができて便利ですが、スマホに不慣れな人だとアプリを入れてWiFiを接続するまででも苦労するかも知れませんね。もちろん、店員さんが親切に教えてくれます。

こちらもラウンドモードなどもあるようですが、ついつい飛距離を出すことに熱中しすぎて・・・。

アプリで履歴が練習場にいる間は細かく見られたのですが、帰宅した後に見ようと思ったら数値データしか見られませんでしたので、現場でないと散布図などの細かいデータは見られないのかも知れません。

====

さて、測定方式が違うものの、この2つは「各打席にセンサーはない」「グラウンド側だけの測定」という点が共通しており、ヘッドスピードが測定できないため、ミート率も出せないというのが個人的には少し物足りない感じでした。また、スイング動画も当然このシステムでは記録できませんので、あくまでも「ボールがどう飛んだか」を視覚化したり統計処理したり、ゲームと連携したりという感じですね。

個人的にはラウンドのシミュレーションは、パットができないのと、室内練習場のシミュレーションのように画像に向かって打てないので実感がわかない感じでした。

以下、練習場のシステムというよりは、個人向けのシステムですが、練習場で貸し出しを行っている例を紹介しておきます。

====

スカイトラック

IMG_8321.jpg

この練習場ではスカイトラックの貸し出しサービスがあります。

IMG_8278.jpg

スカイトラック本体とiPadがセットで貸してもらえます。スカイトラックはなかなか設置やiPadアプリとの連携が難しく、付属してきた説明書だけでは使える状態にできず、ネットを検索しながらようやく使える状態にできました。

スカイトラックは光学式で、ボールが打ち出された直後の画像解析によってシミュレーションしているようです。

ボールを打つとiPadに軌跡が表示されます。

IMG_8334.jpg

打った直後を測定していますので、ヘッドスピードはもちろん、スピン量なども縦横方向で測定してくれます。

本当はクラウドに履歴が蓄積できるのですが、貸し出し用にその場限りの使い方しかできない設定になっているようで、自分のiPhoneで履歴を見ることなどができないのがとても残念でした。

個人向けのトラックマンに比べると、スカイトラックは個人でも頑張れば買える値段かもしれませんが、私には買えません・・・。トラックマンに比べると測定できる数値が少ないのですが(ダイナミックロフトなど主にヘッドの様子に関連するデータ)、トラックマンは車一台分くらいの値段ですので。。

mevo

IMG_9563.jpg

mevoは私が練習場に行く際には必ず持ち歩いていますが、練習場で貸し出すサービスを行っているところもあります。私の勤務先でも扱っていて、練習場さんに紹介して導入していただきました。

IMG_7038のコピー.jpg

mevoはコンパクトなドップラーセンサーで、iPhoneやiPadなどと連携して使います。残念ながら横方向の測定ができないので、スライスやフックなどがわかりませんが、打ち出し角はしっかり測定していますので、まっすぐ飛べば距離はかなり正確です。打つ瞬間を測定していますので、ヘッドスピードももちろん測定していて、ミート率も計算してくれます。ボールに専用のマークを貼ればスピン量も測定してくれますが、さすがに練習場のボールに貼るわけにもいかないので、貼らずに打つと計算値が表示されます。

mevoは打つ度にiPhoneやiPadのカメラを使ってスイング動画も撮影してデータと一緒に管理できるのが便利です。

IMG_2428.jpg

mevoは安価なドップラーセンサーによるヘッドスピード測定機と比べると高いのですが、打ち出し角が測定できるのと、クラウド連携でデータが履歴管理できることなどが異なります。

====

さて、個人的にはヘッドスピードを練習場で打つ度に必ず測定していて、そのおかげでドライバー飛距離が年齢と共に落ちるどころか上がってきました。ゴルフを始めた当時はバカみたいに振ればすぐ上の写真のように47m/sとかも出せましたが、とても普段打ち続けられるような振り方ではなく、普通に振れば42m/sいくかどうかでしたが、最近は平均して47m/sくらいは出ている感じです。

ボールがどう飛んだかは屋外練習場の場合、目で追えますので、シミュレーターがないと困るほどではないでしょう。もちろん、統計データが得られれば精度が上がってきたかどうかなどがわかりますので、メリットはたくさんあるとは思います。

とはいえ、上の2つの練習場では、シミュレーションサービス開始直後で、とくにトップレーサー・レンジの方は無料期間だったのに、ほとんど他のお客さんは誰も使っていなかった感じでしたし、トラックマン・レンジの方はお客さんの半分以上が業界関係者だった感じで、元々来場しているお客さんはそれほど魅力を感じていないのかも?とも感じました。ベテランゴルファーはすでに自分なりの練習方法を持っているので、シミュレーションに魅力を感じていないのかもしれません。むしろ、初心者やはじめてゴルフをやってみる人に楽しめるものかもしれませんので、新しいお客さんにどうやって知ってもらい、興味を持ってもらえるのかがポイントではないかと感じました。

あとは、レッスンでの活用でしょう。ゴルフレッスンはそれぞれのレッスンプロがそれぞれの表現で教えますので、生徒としては先生によって言うことが変わったり、そもそもレッスンの効果が確かめにくいという問題があると思っています。シミュレーションがあれば、数値で結果が示せますので、説得力がありますし、生徒自身も常に確認しながら自己練習もできますね。

IMG_3042.jpgIMG_3135.jpg

ちなみに、私がよくレッスンを受けに行っている練習場ではトラックマンをたまに使い、スイングの様子を数字で説明してくれます。本当はトラックマンも思う存分使ってみたいのですが、さすがにこれは貸し出しをしているところがなく、まだ実現できていません。。

練習場の課題は、ピーク時に比べてかなり減ってしまったゴルフ人口や高齢化にどう対処するかです。「ゴルフを練習する場」だけではゴルフ人口が減れば練習場来場者も減ってしまいます。ゴルフをやらない人でも練習場に来てもらえるかどうかは大きなポイントです。バッティングセンターは野球を普段やっていない人がお客さんの多くを占めています。ゴルフを普段やらない人が、気晴らしやゲーム感覚で遊びに来てくれるかどうか?そのためにシミュレーションが役立つのかどうか?というあたりが関係者としては気になるところだと思います。もちろん、ゴルファーが他の練習場に行くのではなく自分の練習場を選んでくれるかどうかも大事です。練習場によって立地条件など様々ですので、シミュレーションが集客に役立つかどうかも練習場によって様々であることはもちろんですが、新しい選択肢の1つとしてこれから増えていくのかも知れませんね。

私の勤務先でも練習場向けシステムが安定して稼働するのは当たり前であり、さらに集客に役立つような機能を提供すべく様々な試行錯誤をしながら開発を進めています。そのためにも、自分でゴルフをやり、自分で様々な練習場に通って練習してみるのはとても大事で大変な仕事なのです・・・!?さらに、ゴルフの腕もそれなりに上がっていかないと、偉そうなこと言って全然上達できていないじゃないか!と言われてしまう苦しい立場でもあるのです。

冗談はさておき、どうせ開発するならゴルフの練習にも役立ち、また、ゴルフに興味があまりなかった人もゴルフに引き込めるようなシステムを開発したいと考えています。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する