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プログラミングでメシが食えるか!?

自分ならではの力を身につけるには、誰もが尻込みするような状況に飛び込むこと!

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昨晩は、タイで一緒に仕事をした韓国人の友人と飲みました。タイのパートナー企業さんを退職後、一度韓国に戻り、やっぱり海外で仕事をしようと、今度は日本に来ているとのことです。

彼は母国語である韓国語はもちろん、英語・日本語・タイ語を使えます。日本語のレベルは日本人である私がほとんど気を使わずに飲みながら盛り上がることができるレベルです。英語・タイ語は私が判断できるレベルでないので・・・。

彼は高校時代に家族旅行でタイに行き、お父さんが「タイの大学に手続きをしておいたから、そこに進学するように」と大学を決めて、突然タイに住むことになったのだそうです。その大学は英語で授業が行われ、専攻は日本語です。日常生活のためにはタイ語も勉強しなければなりません。英語も普通に学校でやっていた程度で、授業中にトイレに行きたくなっても、どうやって英語で先生に伝えればよいかわからず、困っていたらクラスメートがトイレに行きたいと発言し、慌てて「Me too!」と同行したくらいだったそうです。そのレベルの英語力でこれまた全く知らない日本語を学び、単位を取って卒業しなければならず、死にものぐるいで勉強をしたそうです。ちなみに、彼の妹さんはカナダで同じように留学し、彼以上の数の言語をマスターしているそうです。

社会で通用する、「自分ならではの力」は誰もが欲しいものです。他の誰にでもできる仕事しかできない状態では、自分が満足できるような仕事をすることは難しいからです。今どきの日本では大学に進学するのも当たり前になってきていますので、普通に学校に通ったところで「自分ならではの力」は得られません。

他の人がなかなか身につけられないような力をつけるには、他の人が尻込みするような状態に飛び込むことしかないと思っています。追い詰められずに努力ができる人は、そもそも周りが羨むような力を身につけていることでしょうから何の心配もいりませんが、私を含め、普通の人はなかなか努力などできないものです。「やるしかない状況」に追い詰められなければ結局できないのです。

私がプログラミングの力を身につけ、そのおかげで20年以上飯を食え、10冊以上著書を出版できたのは、誰かに教わったからではありません。むしろ私は大学の専攻が工業化学で、コンピューター関連の授業はFortranでのプログラミングの1つだけでした。誰からも教わらずに、学生時代にプログラミングのアルバイトを引き受け、他の人が書いたソースコードを読みながら試行錯誤して身につけたのでした。当時C言語は周りでできる人もおらず、日本語の本もほとんどなく、今のようにインターネットで調べることもできず、ひたすら試行錯誤して自力で解決するしかありませんでした。おかげで(当時の)他の人とは社会人になる時点でかなり違う力を身につけることができたのでした。アルバイトとはいえ、お金がかかった仕事としてやっていなければそこまで頑張れなかったことでしょう。

誰もが「やればできる」と言いますが、「やることができない」のです。自分から苦しそうなところに飛び込まなければ、ほとんどの人は普通のことしか身につかないものです。学生時代に親に飛び込ませられた人は幸せです。親に感謝しましょう。もちろん、飛び込むのはいつでもいいのです。今からでも飛び込めば人と違う力を身につけられます。社会人になってからあらためて大学に通う人も大勢います。新しいビジネスにチャレンジすることも自分を大きく成長させてくれます。自分が「これぞ!」と思うことに飛び込むことができるかどうかが大きな分かれ目です。

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