オルタナティブ・ブログ > プログラマー社長のブログ >

プログラミングでメシが食えるか!?

相談・指示するときには、背景の意識合わせをしっかりと

»

相談するときに、いつの間にかギクシャクして、しまいには喧嘩別れになってしまうようなことは、仕事でもプライベートでも意外に多い気がします。

このところ、たまたま、社内でもパートナーさんとの間でもそのような状況を客観的に見ているようなことが続いたのですが、根本的にはたったひとつの原因ではないかと感じています。

「議論の基本や背景に関する最初の共通認識が不十分なまま、相談を進めているため」

客観的に見ているとその様子が良くわかるものですが、当人の立場になると、「なぜ相手はこの話を理解してくれないのだ!」と感情的になり、冷たいやりとりの応酬になってしまい、最後は「もういい!」となってしまうのです。ベースがズレているので話がかみ合わないだけのことなのです。

ベースの共通認識は、メールや電話ではなかなか難しいと感じています。やはり会って話し合うことが一番です。逆に、この点さえできていれば、あとはメールや電話でもスムーズに話が進むものです。私が新規のお客さんとの仕事の場合には、どれだけ遠くても、時間がなくても、絶対に一度は会いに行くのはこのためです。

さらに話を膨らませると、この共通認識を合わせる時点で参加していない人は、首を突っ込むべきでないということです。わかりやすい例でいうと、担当者同士が共通意識を合わせて話が進み始めたのに、途中で上司が話の腰を折るようなパターンです。任せたのであれば、あくまでも担当者経由で話を進めさせるべきですし、任せられないのであれば最初から上司が参加すべきです。

また、上司から部下に指示を出す際にも、背景をきちんと伝えることはとても大事なのです。例えば、プロジェクトが進んでいる途中で、担当リーダーに「工数の内訳を今すぐまとめて出すように!」と指示したとしましょう。指示を受けた担当リーダーはどういうふうに感じるでしょうか。「ひょっとして工数がかかりすぎているのを注意されるのだろうか?」「メンバーの割り振りがまずいのか?」と、いらぬ心配をどんどんしてしまうかもしれないのです。最初から「今後のために原価計算をきちんとしておきたいと思うので、今からでもデータをもらって、できる範囲で今後のために考えることにするので、工数の内訳をだしてね」とか、指示の背景を明確にすれば、指示を受けた方も不安にならずに済むわけです。

仕事は他人同士が関わり合って進めるものです。「そのくらい分かっていると思った」と思わずに、最初から意思疎通をしっかりすることが大事なものです。せっかく皆が同じ目標に向かって頑張ろうと思っているのに、些細な思い違いからつまらぬ議論が始まり、感情によってぶちこわすようなことは実にもったいない話ですよね。

これは家庭でも、友人関係でも全く同じことだと思います。

Comment(0)