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プログラミングでメシが食えるか!?

もう駄目だと思っても、そこまでの苦労を考えれば、さらにがんばれるもの!

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昨日のTさんとの白石峠ヒルクライム対戦では、終始Tさんにリードされた状態で36分近く峠を登り続け、ラスト数百メートルの時点では5〜6mくらい引き離されました。途中の状態でもTさんは「今日はいけるかなぁ〜」と余裕がある感じでしたし、私は前日の「ゴルフ練習場はしご」の疲れのためか、全く余裕がない状態。もうすぐにでもリタイアしたいくらいの気分でした。しかし、「なんのために36分近くも苦労して登ってきたのだ!最後の数百メートルまで食らいついてきたのに、数秒差で負けていいのか!?」と考え、ラスト50mくらいで一気に加速(というほどスピードは出なかった気がしますが)。ギリギリでTさんを抜いてゴールできました。まあ、あまり良い勝ち方ではない感じでしたが。。

どのくらいひどい状態だったかは心拍数が物語ってくれています。ケイデンスとはクランクの回転数です。引き離されかけた時点で既に心拍197ですから、肉体的には限界状態ですが、ケイデンスは53とスピードが出ていない状態です。

Tさんにやや離されたあたり(ケイデンス53、心拍197)
スタートからの走行時間:02:25:21
ケイデンス:53
心拍:197

意地でも抜くぞ!(心拍200)
スタートからの走行時間:02:26:09
ケイデンス:76
心拍:200

最高心拍
スタートからの走行時間:02:26:24
ケイデンス:83
心拍:201

ケイデンス101!(心拍データ無し)
スタートからの走行時間:02:26:57
心拍:101

ゴール直後(ケイデンスゼロ)
スタートからの走行時間:02:27:00
ケイデンス:0
心拍:199

そこから、「やっぱり負けたくない!」とケイデンスを上げ始め、心拍は200を超え、ケイデンスは101まで上がり、ゴールです。心拍200がどれだけひどい状態かは、体験してみるとすぐにわかることでしょう(?)。。まあ、普通は遊びでこんなバカなことはやらないでしょうけど、「37分間頑張ったのに結果が満足できないのはイヤ」だったのです。

一応説明しておきますと、Tさんに負けるのがイヤということではなく、私はTさんが公私ともに大好きですし、当社の受託開発がまともになるきっかけをいただいた方でもあります。単に、「同じ頃にロードバイクに乗り始め、体格も体力も同じくらいなので、お互い張り合いながら頑張っている」だけの状態です。

私は普段の仕事でも全く同じ考えだと思ったので、こんなことを書いてみたのですが、自社製品を作るときには、多くの場合、それなりに時間も労力もつぎ込みます。心血注いでようやく作り上げて、お客さんやパートナーさんに評価していただくと、大抵は「これでは使い物にならないなぁ」となるものです。難しい製品ほどそうです。自分の想定で開発し、テストを行っても、現場の環境・データ・負荷などでは、予想もできなかった問題が出るものなのです。製品は「頑張ったのだから買ってください」と言っても買ってもらえるものではありません。お客さんの課題を解決できなければ必要ないのです。

あるいは、受託開発でも、数年にわたって打ち合わせを重ね、開発し、テストを行って現地調整段階になり、問題が多発すると「こんなシステムは使えない!持って帰れ!元に戻せ!!」と言われることもあります。

そんな時に「もう駄目だ、無理だ」と思ってしまっては、それまでの苦労が水の泡になります。私は投げ出すのは嫌いなのです。「絶対になんとかする」と考え、それまでも十分頑張ってきたのに、さらにそれ以上のがんばりでなんとかしようとします。

不思議なことに、「もうこれ以上は無理だ・・・」と思っている状態でも、「いや、まだいける!」と思うと、乗り越えられるもので、乗り越えてみても大抵は「倒れたりはしない」と思っています。ただし、ゴールが見えていない状態でのがんばりの連続は精神的に辛いと思っていて、途中で心が折れてしまうものです。ゴールが見えていれば「あそこで倒れ込んででもやり抜く!」と思えるものです。長丁場の場合は小刻みな仮想ゴールを設定するなどしないと辛いですね。

スポーツは健康にも良いですし(ここまで無理するとマイナス効果かもしれませんが)、精神的にも鍛えられて良いものです。いきなり無理する必要はありませんが、自分に合ったスポーツを仲間と刺激試合ながら長く続けていける人は、とても幸せなのではないかと思っています。そんな関係をずっと続けていただいているTさんには本当に感謝しています。まあ、そろそろ研究熱心なTさんに抜かれそうな恐れがありますが、それはそれでまた目標ができてがんばれることでしょう!

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