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プログラミングでメシが食えるか!?

お客さんの目の前で作業できるか?

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出張続きで、今日は久しぶりに出社したのですが、会社にいたのは午前中だけ。その間に事務処理や来週のバンコク出張準備、さらに、午後の仕事の準備などをこなし、危なくお昼ご飯抜きになりそうでしたが、なんとか食事の時間もギリギリ取れて、午後の客先訪問に出かけ、2件訪問してきました。

そのうち1件が、ProDHCPの評価環境のセットアップです。ProDHCPはソフトウェア製品なので、お客さんがハードウェア・OSまで準備した状態のマシンにインストールして構築します。ソフトのインストールくらい、セットアッププログラムを使えば、流れに従うだけ、と思うかもしれませんが、サーバの環境は様々で、なかなか自動化はやりにくいのです。ProDHCPのDHCPサーバ機能自体はまだ簡単なのですが、冗長化を構築するのはそれなりに手間がかかりますし、評価環境をセットアップする際には、お客さんへの説明も兼ねることがほとんどなので、作業しながら同時に説明もしていきます。

お客さん数名がじっと見ている状態で、さらに説明しながら作業をするのは、実は結構な難易度の仕事だと思っています。基本的に操作をミスできませんし、モタモタできないものです。ミスをして「あれ?」とか手間取っていたら、「このシステムはセットアップすら簡単にできないのか・・・」とか、「本当に安心して使えるのか?」という印象を持たれてしまうかもしれません。お客さんもITのプロですから、汎用のコマンドで悩んだり、常識的なITの話しについていけないとまずいですし、キーボードの操作もスムーズでなければ、見ていてイライラしてしまいます。いわば、実技試験を複数の採点者の前でやらされているような状態なのです。

逆に考えれば、お客さんへの最高のアピールの場でもあるわけですね。製品の良さ、セットアップの簡単さ、製品への安心感、担当者への信頼、会社への信用など、様々なインパクトを与えることができる場なのです。ここでしくじると、挽回して販売に結びつけるのはとても大変ですし、ここで成功すると、ほぼ確実に導入してもらえると言えるほどです。

従って、「たかが評価環境のセットアップ」ではないのです。「製品・担当者・会社を見てもらう最高の場」なのです。くれぐれも新人の練習代わりに行かせるような考えは棄てた方が良いでしょう。

先日バンコクに坂本さんと出張でご一緒し、CACHATTOの評価環境のセットアップを拝見していたのですが、自社とインターネット経由で通話をしながら、実にスムーズにセットアップを進めていました。製品・サービスへの信頼感はもちろん、サポートも良さそうだというイメージをお客さんは感じ取ったことでしょう。実作業はインターネット経由で日本から担当の方が行い、坂本さんは製品の説明をしつつ、お客さんの要望を聞きながら、日本のメンバーに指示を出し、お客さんが飽きたりしない状態のままセットアップを終えたのでした。できる人が客先に行かなくてもスムーズに進められる仕組み作りとともに、むしろ、技術的にできる人よりお客さんと会話がはずむ人が客先に行く方がより良いのではないか?など、とても勉強になったのでした。

さて、来週は再びバンコク出張で、またまたタイ向けの新しい製品を代理店さん、お客さんに紹介・提案しに行きます。スムーズにセットアップして信頼を勝ち得られるよう、頑張ってきます!

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