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プログラミングでメシが食えるか!?

この先どうやって稼ぐかという話〜本当に必要な人に来てもらうには

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当社では、毎週週初めは、「会社の未来を良くする会」というミーティングを行っています。事業部ごとの話題というよりは、会社全体でどうするか、という話題で議論します。当社の場合、「特機事業部」「IT事業部」「CAD事業部」と、3つの事業部が存在し、それぞれがほぼ独立採算的に行動しているのですが、事業部によって課題は異なるものの、要は「どうやって稼ぐか」ということになります。

さて、先日ある方から下記のような話を聞いてきたと、メンバーがメールを流していました。

・営業マンなら自分の給料の10倍稼げ。(利益率50%以上なら3倍でもいい)
・技術者なら自分の給料の3倍稼げ。
・黙っていてお金が入ってくるようにしなくてはダメ。その仕組みを作るのが経営。
・下請けはダメ。自ら死ににいく行為。

上の2点は、かなり具体的な数値目標も入っていますが、どこの会社でもこんなことを考えていることでしょう。当社も基本的には「自分の給料の3倍稼げ」がノルマのようなものです。

下の2点はどうでしょうか。一言でいえば「人が動いてなんぼの仕事では稼げない」というような感じでしょう。その理由を考えてみましょう。

最近のIT業界では、技術者の単価は、人月40万円〜60万円程度というところが多いのではないでしょうか。もちろん、腕のある人なら人月90万くらいということもあるかもしれませんが、単に技術者の時間を売るという仕事ならこのくらいのものでしょう。もちろん、元請けとなるような大手SIerの単価は、この倍から3倍くらいかも知れません。いずれにしても、下請けは元請けより高いお金をもらえるはずはありません。

業界が成熟してくると、単価はどんどん下がります。売り手市場から買い手市場になり、供給過多になるためであったり、あるいはITだとオフショアなどで安価に開発する方法、さらには、クラウドなどで開発をできるだけしない方法も出てきます。ITの請負開発というくくりで見れば、明らかに成熟していて、不景気の影響もあり、単価はどんどん下がっているでしょう。

そんな業界で下請け仕事をしていても、儲かるわけがない、というのは当然とも言えます。儲けるためには単価下落に合わせたコストダウンが必要で、たとえば人件費を下げたり、事務所などを最小限にして人を派遣するなどのやり方をするしかありませんが、いずれにしても儲かる幅は決まってしまいます。

そこで、黙っていて金が入ってくる仕組みを考えなさい、というわけです。

技術が強いのであれば、技術者の時間を売るのではなく、技術を売る、あるいは技術を使って生み出した製品・サービスを売るべき、ということです。こんなことは大昔から常識で、誰もが考えていることだと思います。しかし、実際にはなかなかできていないものではないでしょうか。国内の冷え切った市場から、世界に目を向けて飛び出していく際にも、「なんでも請けますよ」と言うのではなく、「こんな製品・サービスを見て欲しい」と行かなければ相手にされません。

人も会社も、頭をどれだけ使うかで変わってきます。目の前にあることだけをこなしていても、将来の展望は開けるはずがありません。将来はこうなりたい、という意思を持って、日々の行動を積み重ねていくことができるかどうかがポイントです。そして、それを考えられる人は非常に限られた人だけです。多くの人は指示通りの作業をするだけの人であり、そういう意識の人に「将来を考えろ」といくら話しても考えられません。

問題は、将来を考えることができる人は優秀な人が多いため、日々の業務でも重要なポジションにいて、せっかくの能力を、目先のことに消費してしまっているということでしょう。

先日、別の方からこんなことも言われました。

「エース級の人が現場仕事をしなければ回らないような事業は、儲かる事業にはならない。普通の人で回せる状態にまで落とし込めるかどうかが重要なポイントだ。」

その通りなのですが、これもなかなかできないもので、大抵は優秀な人が活躍してなんとか維持している、という感じでしょう。

優秀な人にどうやって来てもらうか、というのも、非常に難しい課題です。私は基本的に二つの方法しかないと考えていて、

・他より圧倒的に高い報酬
・その人が魅力を感じる仕事

このどちらかでしょう。儲かっていない状態で「圧倒的に高い報酬」というのは難しいことだと思いますので、まずは「魅力的な仕事」だと思いますが、これを提示できているか、情報がターゲットの人に届いているか、という点も難しい内容だと思います。

バブリーな頃は、大手志向・ブランド志向が強かったと思いますが、今は、ひたすら安定を求めて「公務員」のような考え方か、あるいは、「お金よりやりがい」という人が増えているようです。ある意味、やる気ある人を集めるチャンスでもあります。

優秀な人が、なんの努力もせずに来てくれることはまずありません。自分が必要とする能力を持つ人に来てもらうためには、まず自分がどんなことをしていて、どんな方向を目指していて、それがどれだけ楽しいかを発信し続けることが大切です。

私は誰に教わったわけでもないのですが、以前から、「自分のホームページ」「会社のホームページ」「著書」「ブログ」と、継続的に自分のことや仕事のことを発信してきました。そのおかげで、共感できる優秀なメンバーが徐々に集まってきてくれました。ハローワークとかに求人を普通に出しても、優秀な人や自分が望む人はそう簡単には見つからないものです。

人も仕事も、自分から探すのではなく、相手から来てくれるのが一番なのです。きちんと情報を知ってもらい、相手から「いっしょにやりたい」「ここに頼みたい」と来てくれるのが一番幸せなマッチングなのです。

そのためにも、まずは自分自身が、元気に楽しくやっていることを見せ続けるのがなによりも大切なのではないでしょうか。

定例ミーティングのあとも、こんな内容をディスカッションしながら、ますます気持ちを盛り上げて、上を目指していきたいと考えているのでした。

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