ネットワークプログラミングのオタクの仕事
当社では、それぞれのメンバーが得意分野を活かした仕事を展開していますが、私が一番深く関わってきたのが「ネットワークプログラミング」の仕事です。そのオタクぶりを紹介しましょう。
IT事業部では元々は受託開発を中心に仕事をしていましたので、特注品の開発でもネットワークプログラミングオタクの仕事は数多くあります。
・データ同期システム
・VPN
・VoIP
・MPEG2TSプロキシ
・DHCPサーバ
・HTTPフィルタ
・オレオレスイッチ
・オレオレルーター
・無線LAN子機収集キャプチャ
※「オレオレ*」は独自仕様の、という意味です。
思い浮かぶものだけでもどんどん出てきます。これら特注品を作りながら、自社製品開発へと発展したものもたくさんあります。
ネットワーク系の製品では、
・DHCPサーバ:ProDHCP,ProDHCPv6
・不正接続検知/排除システム:IntraGuaridan2,IntraGuardian2 EX
・回線遅延シミュレータ:Ethdelay,EthdelayEx,EthdelayPro
・コンパクトキャプチャ:Ethcapture
・メール宛先制限システム:BridgeFilter SMTP
・添付ファイル管理ソリューション:ATGateway
・WEB負荷試験ツール:SADEE2
という感じです。とくに、ニッチな回線遅延シミュレータをなんと3機種も揃えているのはオタク丸出し、という感じですね。
さらに、著書では、
これらはネットワークプログラミングについて書いた本です。
これだけネットワーク、ネットワークと言っていると、マニアックな相談が集まるようになるもので、いわゆる普通の受託開発を行っている会社ではまず受けてもらえないというタイプの仕事が集まります。これまでのノウハウを活かすと意外とすんなりできる仕事もありますが、かなりの試行錯誤が必要になる仕事も多いものです。
マニアックな仕事は、基本的に価格交渉が少ないのも特徴です。他ではなかなかできない仕事が多いので、値下げ競争にならないからです。まあ、もともとネットワークプログラムは画面・帳票系に比べるとボリュームが小さいことが多いので、そもそも安いと言うこともありますが。。
マニアックな仕事は、できるメンバーが限られてしまうのは、事業として難しい点です。好きでなければオタクになれないため、好きな人に集まってもらえるかどうかがポイントです。当社の場合は、私の著書やブログ・会社ホームページを見て、オタク具合に魅力を感じてくれたメンバーがきてくれているおかげで、ネットワークプログラミングオタクはそれなりに充実しています。
好きな仕事は、
・楽しい
・やる気が出る
・提案したくなる
・話もしたくなる
・うまくいく
・褒められる
・さらに腕が上がる
・さらに仕事が集まる
と、よい循環ができるので、会社としても個人としても、とてもよい状態になります。
著書
で、「得意分野にこだわれ!」と書きましたが、発売直後の書評では批判ばかりでした。いまでもAmazonの書評に残っていますので、興味があれば見てみてください。しかし、その後IT業界ではオフショアや、不景気で仕事が減ったり、クラウドをはじめとしてサービス化、開発環境の整備がすすみ、特注開発が減る傾向にあるなどで、受託・派遣仕事の取り合い状態になり、工数単価が下落しました。どこでも誰でもできる仕事なら、少しでも安いところに、という方向に向かっていることは間違いないと思います。そんな中で、「他ではできない技術・他にはない何か」があるかどうかはとても重要になっているのです。
当社では私のようなネットワークプログラミングオタクの他、Javaオタク、PHPオタク、組み込みオタク・・・などなど、様々なオタクがいるので、彼らがのびのびと得意分野で活躍してくれる環境を作るのが、私の一番の仕事だと考えています!
※今更ながらAmazonアソシエイトの使い方がわかったので、たくさんリンクを張ってみました!