お世話になったお客さんと再会(現場は辛いけど成長させてくれる、の続き)
今日は2003年から2004年にかけて、とても大変なプロジェクトでお世話になったお客さんが北海道から来社してくださいました。私の経験したプロジェクトの中でも1・2を争うくらい大変なプロジェクトでした。工場のシステムのリプレースだったのですが、リプレース前後には3日間一睡もせずに対応し続けたり、メンバーは2ヶ月現地に張り付きっぱなしだったり、直接関係していないメンバーもたくさん応援に現地に向かったり、元請けさんと激しい議論を戦わしたり・・・先日「現場は辛いけどそれが人を成長させてくれる」でも書きましたが、とにかく大変な現地でした。
そのプロジェクトのお客さん側の人(実質的なリーダーだった)が来社してくれました。こちらから行くことはあっても、お客さんが仕事を終えた後に来てくださるということはとても珍しいことと言えるでしょう。
会議室で、当時がんばってくれたメンバーも一緒にお話をし、お昼をご一緒して、その後、1つ予定が無くなったので夕方までスカイツリータワーでも見にいって時間を潰そうかとおっしゃるので、ご一緒して、移動中もずっとお話ししていました。
晴天でくっきり綺麗なスカイツリータワー
そのプロジェクトの最盛期に、私は東京の仕事も抱えていて、一夏で東京:札幌間を30往復くらいしたのですが、東京で仕事をしていると元請けさんから携帯に電話がかかってきて、「**さんがお呼びです。空港まで車で向かえに行くと言ってます。」と。もちろん、お客さんに向かえに来ていただくわけには行かないので、急いで飛行機・バスを乗り継いで現場に向かったのですが、「あぁ、小俣さん、待ってたよ。こっちでコーヒー飲みながら話をしよう。」と、半分仕事、半分雑談をしたと思います。今日は思い出話のついでに、「あの時、どうして私を呼んで雑談だったのですか?」と尋ねてみました。
「いやー、あの時はね、上からは厳しい要求を言われていたし、苦労している下の連中にはそのまま指示を出すわけにいかないし、板挟み状態でね。誰かと話をしたかったんだよ。」
私は元請けさんの下で仕事をしていたので、お客さんと直接取引や契約のある関係でもなく、話しやすかったのでしょう。もちろん、趣味の話などで普段から良い関係を築いていたことと、いろいろな意味で信用をしてくれていたからなのだと思います。私としてはあらためて、とてもうれしかったと同時に、「リーダーは孤独」ということもまた痛感したのでした。もちろん今の私はオルタナブロガー仲間をはじめ、社外にもたくさんの話し相手がいるので幸せなのですが。
そんな話をしながら、あっという間にお別れの時間になり、駅で、「また今度会うときはゆっくり飲みましょう。北海道に来たら声をかけてね!」というお言葉をいただきながら握手を交わして分かれたのでした。
現場が人を育てるというのは、厳しさや苦しさももちろんなのですが、やっぱり人なんだと思います。修羅場こそ人の本性が出るもので、そこで逃げずにしっかり対処し合う中で、人が成長するとともに、素敵な人間関係が生まれるのだと思います。この方をはじめとして、いつでも飲みに行きたい人はまだまだたくさんいます。素敵な仕事、人に巡り会えて感謝です!