製品を出荷する喜び
先日、今年入社したメンバーと一緒に製品デモに出かけました。二人でじっくり話をするのは珍しいことなので、移動中に仕事に関する事を中心に、いろいろと様子を聞いてみました。
メールの履歴を見てみると、彼は2008年10月14日に当社の新卒エントリーフォームで応募してくれ、応募理由に、
「
貴社代表小俣様の著書(C for Linux)を拝読し、貴社のことを知りました。
自分が学んできたプログラミングや情報処理の知識を貴社で活かしたいと考え、応募しました。
」
こんなコメントをくれました。その後すぐに面接などの採用過程を経て、内定となり、入社までアルバイトを続けてもらい、今年の春に入社となりました。
もともと力のあるメンバーなので、入社早々から開発でも大活躍してくれていますが、製品開発販売事業にも関心を持って入社してくれましたので、サポートや出荷などの開発以外の仕事も進んでこなしてくれています。
開発も相当難易度の高いものを担当してくれているので、「開発も忙しい中、サポートや出荷なども積極的にやってくれてとても助かっているけど、精神的・肉体的に負担になっていない?」と聞いてみたところ、「忙しいですけれど、製品の出荷作業もワクワクするので好きです。お客さんの役に立ってくれるといいな、と思いながら作業していると楽しいんです。」というような返答でした。
メンバーが行った彼の採用面接の議事録を見てみると、「夢・野望」の欄に「作った以上は沢山の人に使ってもらいたい。」と書かれていました。
今日もこのところ大人気の、回線遅延シミュレータEthdelayシリーズの最上位機種、EthdelayProが2台出荷とのことで、出荷準備を彼が担当してくれていました。「お客さんの役に立ってくれるように」との思いをこめて、丁寧に資料などの付属品も準備されていました。
製品開発販売の一番の楽しみは、製品の企画・開発・テスト・製造・出荷・サポートと、一通り全て経験できることです。受託開発では階層的下請構造などにより、実はコーディング・単体テストまで、という仕事も多いもので、システムが使われる現場に近づけない場合も多いのです。せっかく高難易度の開発をこなしても、自分の名前や自社名が表に出ることはほとんどなく、さらに、ユーザからの評価も直接感じることができないのは、張り合いがないものです。
「どうせ仕事をするなら、楽しい仕事を」というのは、仕事のクオリティの面でも、メンバーの成長の面でも大切だと私は考えています。昨日ブロガーの宮沢さんとお会いした際にも、「つまらない仕事ではなく、楽しい仕事をやらせている親心を、メンバーたちが分かってくれないものですね」という感じの話題になりました。
「この製品は私が担当しました!」と胸を張って言える仕事、これがメンバーの満足につながり、成長につながると思っています。自分たちが誇れる仕事を続けていきたいものです。