悪い面の底上げ?良い面を伸ばす?
今日は就業時間後に、社内メンバー希望者対象に、ケーススタディを開催しました。数年前に企画担当のIさんにMBA("Mini" Business Administration)講座をやっていた頃以来でしょう。
ケーススタディでは、事前に対象の記事を渡され、十分に読んで理解した上で、内容に関して議論するという流れになりますが、基本的に正解があるわけではなく、一人一人が読んで考えることに意味があると言うことになります。
今日のケースではある企業の企業理念に基づく海外展開の話題でした。企画のIさんによる、企業理念を中心とした解説の後、ケースの内容に関する議論を行いました。
その議論の後、参加メンバーから、「企業理念を掲げる意味は本当にあるのか?」など、関連する質問も出て、「実際に統計を取ると、理念などを明確に掲げている企業の方が成長しているというデータがある」など、グラフなども紹介されました。
一通り議論を楽しんでいると、徐々に自分たちの話題に移っていくもので、「ここで紹介されている企業などに比べると、自社のミーティングのレベルがあまりに低い」とか、「自分たちが顧客対応をしていても意外と判断が揺れることがあり、企業理念や行動規範がはっきりしていれば、判断のより所にできるのではないか」などと、貴重な意見も出てきました。こういう気付きが得られるのも、ケースやディスカッションの良い点ですね。
どこの会社でも同じだと思いますが、メンバーの意識レベルにはかなりの差があるものです。大抵は、低い方、悪い点に目が行ってしまい、良い方は放置状態になりがちなのではないでしょうか。悪い方を何とかしなければ、ということはもちろん避けられないのですが、会社としては悪い方を底上げするより、良い方を伸ばす方が間違いなく成果につながると私は感じています。とくに「意識」はそう簡単に変えられませんから。良いメンバーを伸ばすことで全体が良い方向に引っ張られるということもあります。
普段、技術仕事を中心にしているメンバーたちですので、ケーススタディや一般論などで刺激を与えることが、モチベーションの高いメンバーたちのレベルアップに役立つことは間違いありません。実践を経て数年前から格段に成長した彼らとの議論もますます楽しいもので、私としても参加が楽しみです。