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プログラミングでメシが食えるか!?

私が考える「指導者の資質」

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「お題」になっているのが「指導者の資質」ですので、私も少し書いてみます。

まず、「資質」の意味を真面目に調べてみると、

し‐しつ【資質】〘名〙
[類語分類]人の性質/性質
生まれつきもっている性質や才能。「すぐれた─の持ち主」
明鏡国語辞典  (C) Taishukan 2002-2006

と書かれていました。「生まれつき」なんですね。私は今日の社内ミーティングで全く逆の話をしました。私自身は、生まれつきで、どう努力しても変えられないのは、身長などの体型や、一部の身体能力くらいで、それ以外は努力すれば変えられるもの、と考えています。私が今日のミーティングで話したのは、「性格は変えられる!」という内容でした。私自身、子供の頃の引っ込み思案でいじめられっ子だった自分が嫌で、小学6年の時に「俺は自分の意見を言えるように変わる!」と友人たちに宣言したのでした。さらに、太っていてスポーツが苦手だった自分も変えようと、高校時代は毎晩8キロマラソンしてました。女性とまともに会話ができなかったことも、大学時代に女好きと言われるくらい行動を変えてみました。人前で話をするのは苦手でしたが、製品のデモを繰り返し担当するうちに、話をする楽しみを見つけて、好きになりました。

「自分はこういう性格だから・・・」というのは、単なる言い訳だと思っています。自分で自分の限界を決めつけても、一時的に楽ができること以外、良いことはほとんどありません。

さて、そういう前提で、「資質」といっても、「生まれつき」というのは抜きにして、「指導者の資質」を考えてみます。

指導者の理想像というのは実はかなり人によって異なるもので、それこそ業務によっても異なるものかも知れません。私自身は小さな、クリエイティブな仕事をしている組織のリーダーをやってますので、そういう前提で考えたものになります。

私が考える指導者のポイントは、

・旗を振れること
・人を引きつけられること
・公の立場で行動できること
・任せることができること
・明るく前向きなこと

という感じです。ビジョンを示し、仲間を集め、皆のために、メンバーの自主性を引き出し、前向きにチャレンジする人、です。旗を振るのは当たり前として、この中で私が特にこだわっているのは、「任せることができること」と、「明るく前向きなこと」です。

組織の価値は、人数分以上の結果を出せるかどうかで見ることができると考えています。10人いて、10人分の仕事をするのは当たり前であり、数倍あるいはそれ以上の仕事をできるのが優秀な組織です。リーダー一人の能力を元に、人数分の仕事を割り振ってやっているのが理想ではありません。皆の目指す方向に向かい、メンバー一人一人が自主的に行動できる組織が本物だと考えています。

ところが、多くの場合、リーダーは実務も一番できる人、ということが多く、自分で細かいことにまで口を出したり手を出したりして、メンバーには指示通りに「やらせる」ことしかできていないリーダーが多いものです。「任せる」ためには、メンバーを「信頼する」ことができなければなりません。最初からなんでもできる人はいませんから「経験させ、育てる」必要があるのです。それがリーダーの大切な資質だと私は考えています。

もう一つは、「明るく楽しく元気よく」。人間は暗い気持ちでは仕事が捗りません。ガミガミ叱られてやる気が出る人はほとんどいないものです。叱るのが悪いのではなく、叱り方に気をつけなければなりません。感情を露わにして、叱るというより怒るのは逆効果です。

どんな組織も、最初から調子が良いことはなく、試練は必ずあるものです。そんなときに怒鳴り散らされて燃えてくる人はほとんどいないもので、そんなときこそ、明るく楽しく元気よく取り組む姿勢が必要なのです。悲壮感漂うリーダーでは、メンバーもついていきたくなくなります。

ということで、あらためて「指導者の資質」と考えると、私は意外と神経質で繊細な人ではなく、どーんと構えて本筋を貫ける人、と思います。目標に向かって、メンバーの力以上のものを引き出せる人が指導者として理想なのではないかと考えています。

そんな内容をまとめたのが、「ドジっ娘リーダー奮闘記」です(結局宣伝?)!
ばんちょ〜、イラストレーター本橋さんとの座談会の様子も是非ご覧ください!!

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