本来の目標を忘れてはいけない
今日のミーティングで、計画に対する進捗具合の話題になった際に、
「実際にやってみたところ意外と難しいことがわかったので、新規開拓で週あたりの目標訪問数を***くらいに下げようと思います。」
というような報告がありました。
ところが、新規開拓の訪問数を増やそうというのは、「新規案件の獲得」をターゲットにしているのではなく「新規開拓がどのくらい難しいのかを体験すること」「新規開拓の際にどのようなアピールをするのが効果的かを知ること」が目的だったのです。その上で「新規開拓に有効な手段を考え、資料やWEBページなどを作る」ことが目標だったのです。
単に「新規訪問」の数だけを考えていると、大変そうだから目標を現実的な状態に下げよう、と考えてしまうのですが、本来の目標である、「現実を知った上で次の展開を考える」ということを考えると、のんびり訪問を続けていてもあまり価値がないのです。次の展開がどんどん先延ばしになってしまいますから。
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また、別の話題で、「顧客との安全なデータ共有の仕組みを活用する件は、***というあたりが気になるので、そのあたりを対策してから運用を開始する方向で考えています。そもそも顧客にとっては別のデータ共有手段もあるので、使ってもらえるかどうか・・・」という報告もありました。
これも、元々は、「顧客に仕事の進捗状況をできるだけリアルタイムに把握してもらえるようなサービスを提供すれば付加価値としてアピールできないか?そのためには進捗状況を安全に取得してもらうためのシステムが必要で、それを別のシステムを流用して用意した。」という背景があり、「データ共有方法」の検討をしているのではなく、「リアルタイム進捗確認サービス」の検討をするように指示していたのです。
システムの改良はもちろんかまわないのですが、それよりも、「どんなサービスとしてアピールするか」「パイロットユーザに早く使ってもらい、顧客側のメリットを把握する」「サービスの差別化としてどんどんアピールする」ということが大切なのです。
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最初に「こういう取り組みをしよう」と立ち上げた際には「何が目標なのか」が頭に入っているものですが、実際に作業を進めるうちに、「目標は頭から消えてしまい、作業自体のことしか考えられなくなってしまう」ために、行き先を見失ってしまうのです。本来、リーダーが旗振り役として「目標はこっちだぞ!」と常に認識させ続けるべきものですが、リーダーも一緒になって作業に没頭してしまって、いつのまにか何をやっていたのか、さっぱりわからないまま、おかしな判断をしてしまうことになってしまうことが怖いのです。
目標と進捗は常にセットで、目に見える状態で張り出して、メンバー全員がそれを意識しながら進めないと、こんなことになってしまうものです。。