IIJ GIOホスティングパッケージサービスを使ってみた
昨日、テクネコ加藤さんからお声がけいただき、「クラウドサービス「IIJ GIO」ブロガーミーティング」に参加してきました。
その様子はすでに山口さんが素早くUPされていますので、お任せするとして・・・いえいえ、本当はIIJさんのLAN環境が楽しくて、ビジネス系の話のところはあまり聞いてませんでした(すみません)。
会場で無線LAN接続を使わせていただけたのですが、さすがIIJさん、IPv6がちゃんと使えます!
当社メンバーが作った「iNetUtility」でもちゃんとIPv6グローバルアドレスが表示されてますし、
会社のホームページもIPv6でアクセスできています(www6.ncad.co.jpはIPv6用のドメイン名です)。
ネットワークがつながるとすぐにやりたくなるのが、速度測定。
=== Radish Network Speed Testing Ver.3.2.2 - Test Report ===
測定条件
精度:高 データタイプ:標準
下り回線
速度:79.90Mbps (9.987MByte/sec) 測定品質:92.9
上り回線
速度:81.32Mbps (10.17MByte/sec) 測定品質:95.1
測定者ホスト:***.***.***.***
測定サーバー:東京-WebARENA
測定時刻:2010/7/29(Thu) 18:36
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測定サイト http://netspeed.studio-radish.com/
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さすがに速いです!
ほかにも、ping,ping6,traceroute,traceroute6,nmap,routeなど、一通りネットワークの様子を観察して記録をとり(公開はしませんけど)、ニヤニヤしてたところ、だいぶプレゼンは進んでしまいました。。
その後、懇親会では実はほとんどIIJの技術系の方と盛り上がっていまして、全然ビジネス話をできなかった気がしますが・・・。IIJさんというと、WIDEプロジェクトでもIIJ研究所の方々にいろいろお世話になっています。
ということで、ビジネス的なところはさておき、なんと!2ヶ月間、IIJ GIOのホスティングパッケージサービスをお試しで使わせていただけるアカウントをもらえました!!仮想マシンではありますが、CentOS5.4を1つ、丸ごとほぼ自由に使えるのです。しかも、IPv6もOK!まあ、実際に契約してもかなりお得で、1日100円位だとか。
仮想化はXenだそうで、ちょうど昨日のブログに書いたように、自分でセットアップしたばかりなので、よく理解できました。
早速使ってみました。WEBから仮想マシンを起動すると、SSHでログインできるようになり、後はやりたい放題です。
# df -k
Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/sda1 30961696 1545972 27842964 6% /
tmpfs 524288 0 524288 0% /dev/shm
none 524288 0 524288 0% /tmp
ディスクスペースとしては30GB使えるようです。
# top
top - 00:51:26 up 5 min, 1 user, load average: 0.00, 0.03, 0.00
Tasks: 43 total, 2 running, 41 sleeping, 0 stopped, 0 zombie
Cpu0 : 0.0%us, 0.0%sy, 0.0%ni,100.0%id, 0.0%wa, 0.0%hi, 0.0%si, 0.0%st
Cpu1 : 0.0%us, 0.0%sy, 0.0%ni,100.0%id, 0.0%wa, 0.0%hi, 0.0%si, 0.0%st
Mem: 1048576k total, 82992k used, 965584k free, 3236k buffers
Swap: 0k total, 0k used, 0k free, 26752k cached
2CPUで、RAMは1GBですね。
ネットワークのことは、実際にグローバルでアクセスできてしまうので、あまり公開しませんが、標準状態でiptablesもそれらしく設定されており、あとは自分の好きなサービスを入れて、すぐに使えるようになります・・・とはいえ、DNSとかは別オプションらしいです。
まずは、Apacheをセットアップし、私の個人ページを丸ごとUPしてみました。
http://202.32.221.106/~komata/index.html
http://[2001:240:bb82:1002::1:35]/~komata/index.html
IPv4もIPv6もバッチリです。ちなみに、このページは1996年頃にIIJの個人アカウントを申し込んで作っていたものがベースで(あくまでも「個人」を主張するために全ページに自分の名前を入れていたのでした)、その後IIJ4Uに移動し、それからようやく会社でISDNで常時接続にしてそっちに移動、その後SDSL→光ということで、久々にIIJサーバに入った、ということになりますねぇ(どうでもいいことですが)。
こんな感じで簡単にサービスを立ち上げることができますが、私としてはサービスの開発や構築はやるものの、運営は専門分野ではないので、ほかの使い道はないかと考えたところ・・・そうです!せっかくIIJさんの高速なネットワークを使えて、しかもIPv6もOKな自由なホストが使えるとなれば、動作検証や性能測定につかえます!!一応、IIJの方に「試験とか・・・要するに高負荷とかかけてもいいですか?」と確認したところ「ご自由にどうぞ!」とのお返事でしたので、大丈夫でしょう。
ということで、当社のWEB負荷試験ツール「SADEE2」をセットアップし、自社のWEBサーバの性能を測定してみました(というと聞こえがいいですが、自社のWEBサーバにDOS攻撃をしかけました、というとひどい感じですね)。
こんな感じでホスティングサービスで動かしているSADEE2をブラウザでコントロールします。古い製品なのでUIが格好悪いですが・・・。でも技術的にはIPv6やSSL、認証などこだわって作ってあります。まあ、ベースを開発したのは相当昔で、私が2冊目の著書のネタに使ったくらいですから、2000年頃でしょうか。。
ところで、よく考えると、こういう試験ツールをサービスで提供するという需要もあるかも知れませんね!
とりあえず、自社サーバに対し、IPv4の80,443(SSL)、さらにIPv6の80,443(SSL)のシナリオを作り、測定(攻撃)してみました。
自社サーバはIPv6はネイティブではなく、トンネルなので、性能が悪いです。。プロバイダーさん、はやくIPv6使えるようにしてください!
●20ユーザでアタック
IPv4の方が速いときが多いのですが、IPv6の方が平均してますね。実は当社のWEBサーバは直接インターネットからアクセスできるようにはなっていなくて、パケット転送とリバースプロキシファイアーウォールなどが組み合わさって実現しているので、単純にWEBサーバの性能は測れないのです。パケットの監視とかもいろいろしていて、怪しい挙動は遮断するとか、自作の様々なツールが転送・監視とかをしていて、自分でも何が動いているか忘れているほど複雑です。。
●単位時間あたりのページビュー測定
SADEE2で、もっとも高負荷を与える試験です。やめろというまでひたすらアタックする試験です。なぜかIPv6の方が最大値は良いですね。まあ、IPv4とIPv6で経路も全然違いますので。
ということで、IIJ GIOのスティングパッケージサービスを、技術者視点で使ってみた、という感じのご紹介でした。1日100円で社外にグローバルIPで使えるホストが簡単に持てるというのは、サービス事業以外でも、こんな感じに測定や評価にも良さそうですね。2ヶ月間いろいろ試してみたいと思います。
IIJの皆様、テクネコ加藤さん、ありがとうございました!