営業は学生の就活を見習うべき?
営業関連のミーティングをしていた際に、自社・事業・自分をどうアピールするかという話題になりました。いっそのこと、該当事業のメンバー全員の写真・実名をWEBで公開して、新規のお客さんに取っての問い合わせ障壁(言葉が変かもしれませんが)を下げてみては?ということに対し、写真や実名を公開するのは嫌、というメンバーも多かったという報告が出ました。
写真や実名公開の良し悪しは別として、そもそも自分たちが嫌だから、という観点で、アピールの内容を議論するのはどうなんだろう、という話になりました。アピールを見るのはお客さんです。お客さんの観点で、必要とされる情報を載せるという議論をすべきです。たとえば新規のお客さんが仕事の依頼先を探しているときに、どんな内容を知りたがっているのか、ということに対して的確に情報を公開していれば、お問い合わせいただける可能性が上がるわけです。自分たちの好き嫌いで情報発信を考えているのはおかしな話です。
いまどきの学生の就活はもっと本気でやっている人が多いよ、という話も出ました。就職氷河期の中、希望する仕事・会社に就職するためには、リサーチ・売り込み・情報網など、本格的な取り組みをしている学生さんが結構いるそうです。割合としては2〜3割くらいか、ということなのですが、希望する会社の情報を念入りに調べ、セミナーがあれば参加し、その後も名刺交換した担当の方にはどんどん売り込み、セミナー会場では参加学生同士で情報交換し、その後もお互いに進捗状況を伝え合うなど、はっきり言ってまさに営業活動と同じですね。そういう学生さんは就職氷河期でもどんどん目的の就職先に決まっていくそうです。
それに比べて、新規は苦手とか、自分を出したくないとか、そんなことを言っていてこの不景気に事業を発展させていけるのか、と、あらためてぬるま湯状態を思い知ったのでした。
もちろん、当社でも会社・事業・自分をどんどんアピールして、積極的に新しい場にも飛び込んでいくメンバーもいます。嫌なことはやりたくないというメンバーとは、あっという間に差がついていくことでしょう。
人によってそれぞれ得手不得手があるのはもちろんわかっています。しかし、苦手だからといってなにもしないというのはおかしな話です。苦手な人は得意なことでチームに貢献しなければ存在価値がなくなります。得意なことがほとんどないのであれば、苦手と逃げている場合ではなく、どんどんやってみなければ、事業の中で自分の存在価値が見いだせなくなってしまうかも知れません。
そんなときに、何でもやってみろ、と上が言っても効果がないことが多いのですが、若手がどんどん自発的に動くような状態だと、周りも腰を上げ始めるものです。そういうやる気溢れる若手がどれだけ組織にいるかが、その組織が今後発展していけるかどうかの一つの基準になるものかも知れません。