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プログラミングでメシが食えるか!?

回線遅延シミュレータ:EthdelayProまたまた機能追加

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回線遅延シミュレータ「EthdelayPro」の測定機能がまたまた機能追加です!あまりのバージョンアップ頻度に、サポートサイトやドキュメントの更新が嫌になりそうですが。。

20100129_144940
測定タイプが追加になりました。絶対遅延時間か相対遅延時間を選択して測定できます。

100100
絶対遅延時間で測定すると、このように各パケットがどのくらい遅延して届いたかが簡単にわかります。このデータは、正規分布:遅延100ms:分散100を計測したものです。
100100s
いままでの相対遅延時間測定では、第一パケットからの遅延時間を測定するので、そもそも第一パケットがどのくらい遅延しているのかがわからなかったのです。

実は絶対遅延時間の測定は、一般的には非常に困難で、送信側・受信側の2つの機器の時刻がピッタリ合っているか、高い精度で補正できないと計算できないのです。そのためEthdelayProでも、相対遅延時間で我慢していたのですが、冷静に考えるとEthdelayProは1つの機器で送信・受信とも動かすため、時刻はもちろん送受信でピッタリ合っているので、簡単に高精度な絶対遅延時間が計算できることに気がつき、機能追加しました。

※ちなみに、同一ホストで送受信するプログラムは、自作しようとすると意外と大変ですので、ネットワークプログラミングマニアの方は是非チャレンジしてみてください。普通に作るとループバックを通ってしまうので、ネットワークポートから出入りしないのです。

100500
正規分布:遅延100ms:分散500

1001000
正規分布:遅延100ms:分散1000

Uni
一様分布:遅延100ms

Fix
固定遅延:遅延100ms

このように、遅延の設定による違いが簡単にわかります。固定遅延でも多少ばらついているのは、回線シミュレータと測定を全て一台で実行しているために、CPU負荷状態でばらついてしまっていますが、EthdelayProの用途としては問題ないでしょう。

Ethdelay・EthdelayProをお買い上げ、あるいはご評価いただいたお客様からは、
「とても便利」
「高精度で高価な測定器を使うほどでないので、これで安くて十分役立つ」
とご評価いただいております。

用途としては、製品開発・デバッグ・評価などはもちろん、製品やサービスのデモにもお使いいただいています。さらに、学校関連からは、ネットワーク学習の実習で使うなど、幅広く役立ってきています。

不正接続検知システムのIntraGuardian2などに比べると、売れる数も少ないのですが、ある意味、ネットワークプログラミングマニア(?)集団の当社をとてもよく表現している製品でもあり、地味ながらもますます魅力的な製品にしようと取り組んでいます。

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